こだわりの強い子ども

 

適切な幼児教育は後の
人間形成において大変重
要であると考えています
が注意していただきたい
ことがあります。
幼児教育は完璧な育児や
教育を推奨するものでは
ないということです。


 ・愛情が第一を忘れない
 ・他の子どもと比較をしない
 ・完璧主義にならない
 ・結果を期待しすぎない
 ・ゆったりとした心を持つ
 子どもへの過剰な期待は
 親子共に大きなストレス
 になる可能性があります。
 ゆったりと構え、少しくら
 い上手くいかなくても
 「まぁ、いっか。」
 位に考えられることが幼
 児教育を続けられるポイ
 ントになります。 

こだわりの強い子ども  はやし浩司先生の子どもの問題・悩みQ&A

はやし浩司先生【質問1】



 5歳の子どもです。1、2学期は元気で、幼稚園へ通っていましたが、3学期になってから、教
室へひとりで入っていくことができなくなりました。

 友だちが声をかけてくれても、ダメで、入り口で待っているような状態です。心配ですが、どう
したらいいでしょうか。

【参考意見】

 何らかのこだわり(固着)をもっていることが考えられます。このこだわりが強くなると、恐怖症
などに発展します。考えられるのは、対人恐怖症、集団恐怖症などですが、こうした恐怖症に
よる恐怖感は、安易に考えてはいけません。

 「何でもないのよ」「がんばりなさい」という押しつけには、じゅうぶん、注意してください。要す
るに無理をしないこと。少しずつ、からんだ糸をほぐすように、子どもの立場で、子どもの心を
考えます。

 中に入れないようだったら、それを悪いことと決めてかからず、少しずつ、(実際の指導で
は、暖かい無視を繰りかえしながら)、子どもを中へ引き入れていくようにします。

 こじらせると、心身症、神経症へと発展します。さらに、一度、恐怖症のプロセス(思考プロセ
ス)ができてしまうと、いろいろな恐怖症になりやすくなりますから、注意してください。学校恐怖
症(不登校)も、その一つです。

 家庭では、それを責めたりしないこと。スキンシップを多くし、ほかの原因、たとえば欲求不満
になっていないかなどを、反省します。威圧的な家庭環境、虚圧的な雰囲気、拒否的な態度を
していないかを、反省してみてください。

 なお集団になじめない子について、補足として、少し考えてみます。

(補足)

●集団になじめない子ども

 集団になじめない子どもがいる。全体の10%程度はいるのではないか。集団の中で、つぎ
のような様子を示す。

(1)静かでおとなしい。柔和で、おっとりしている。
(2)従順で、自分の意思をはっきりと表示できない。
(3)いわゆる「いい子」だが、どこかつかみどころがない。
(4)まじめで、先生の指示などには、従順。できも悪くない。
(5)子どもらしい、ハツラツとした表情に欠ける。
(6)自分の感情を押し殺してしまうようなところがある。
(7)みなが大声で笑うようなときでも、それに乗ることができない。

 原因は、話せば長くなるが、新生児期から乳幼児期にかけての、母子関係の不全と考えてよ
い。子どもが、親の威圧的育児姿勢、拒否的態度、あるいは心配先行型の神経質な子育てな
どにより、ありのままの自分をさらけ出すことができなくなってしまったと考える。

 現実に、表情のとぼしい子ども、表情のない子どもがふえている。全体の10〜15%くらいは
いるのではないか。さらに自分の感情をすなおに表現できない子どもも、多い。

 問題は、こうした子どもは、外から受けるストレスを、その場でうまくかわすことができないと
いうこと。いやなことがあっても、それに反発することができない。言いたいことを言うことがで
きない。内へ内へと、それをためこんでしまう。心はいつも、ある種の緊張状態に置かれる。そ
してその結果として、集団に恐怖心をいだいたりするようになる。こじれて、不登校児になるこ
ともある。

 そこで大切なことは、こういうタイプの子どもは、どこかで、(「どこかで」といっても、家庭の中
ということになるが)、緊張状態をほぐすために、ガス抜きをしなければならない。仮に家庭の
中でも、抑えこんでしまうようなことがあると、子どもはさらに行き場をなくしてしまう。

 たいていこのタイプの子どもは、家の中では、まるで別人のように、騒いだり、大声を出した
り、わがままを言ったり、ときに暴力的であったりする。またそうすることによって、自分の心を
調整しようとする。

 家庭で、親の役割があるとすれば、そうしたガス抜きを、じょうずに手伝ってあげること。家の
中で、だらしない態度や、ぞんざいな様子を見せても、「ああ、この子は、外の世界でがんばっ
ているから……」と、大目にみる。

 そして何か、神経症的な症状を見せたら、その状態をそれ以上悪くしないことだけを考えて、
無理をしない。それに徹する。

 見た目の、つまり表面的な従順さや、まじめさに甘えて、過酷な負担を強いたり、過剰な期待
をしてはいけない。引くところは引きながら、「あなたは、無理をしなくていいのよ」というような
姿勢をつらぬく。

 なお小学校入学までに、一度、こうした様子を見せたら、それ以後、そうした様子が、(なお
る)ということは、まず、ない。おとなになってからも、つづくと考えてよい。だから大切なことは、
集団になじめないからといって、それを悪いことだと決めてかからないこと。

 子どもには、それぞれ、特有の特性のようなものがある。あとは、その特性にあわせて、つま
り無理をせず、子どもを伸ばしていくことを考える。





●子どもの問題・・・子どもに関する問題 ●親子の問題・・・親子に関する問題
●家庭の問題・・・夫婦家族に関する問題 ●その他・・・その他の問題


情報・画像の出展:はやし浩司先生

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