義父母とのトラブル

 

適切な幼児教育は後の
人間形成において大変重
要であると考えています
が注意していただきたい
ことがあります。
幼児教育は完璧な育児や
教育を推奨するものでは
ないということです。


 ・愛情が第一を忘れない
 ・他の子どもと比較をしない
 ・完璧主義にならない
 ・結果を期待しすぎない
 ・ゆったりとした心を持つ
 子どもへの過剰な期待は
 親子共に大きなストレス
 になる可能性があります。
 ゆったりと構え、少しくら
 い上手くいかなくても
 「まぁ、いっか。」
 位に考えられることが幼
 児教育を続けられるポイ
 ントになります。 

義父母とのトラブル  はやし浩司先生の家族・家庭の問題・悩みQ&A

はやし浩司先生●1 子どものほしがるものは何でも与えてしまう姑。特に、お菓子やおもちゃは、わが家なりの


ルールを決めて、守らせたいのに。今まで一生懸命に言い聞かせてきたのが無駄になる!

(My grand parents are such people who are too sweet to my son and daughter. They are to 
spoil them in a sense.)

★昔の人は、「子どもにいい思いをさせるのが、親の愛の証(あかし)」「いい思いをさせれば、
子どもは親に感謝し、それで絆(きずな)は太くなるはず」と考えて、子育てをしました。今でも、
日本は、その流れの中にあります。だから今でも、誕生日やクリスマスなどに、より高価なプレ
ゼントであればあるほど、あるいは子どものほしがるものを与えれば与えるほど、子どもの心
をとらえるはずと考える人は少なくありません。しかしこれは誤解。むしろ、逆効果。

イギリスの格言に、『子どもには、釣竿を買ってあげるより、いっしょに釣りに行け』というのが
あります。つまり子どもの心をつかみたかったら、モノより、思い出というわけです。しかし戦後
のひもじい時代を生きた人ほど、モノにこだわる傾向があります。「何でも買い与える」という姑
の姿勢の中に、その亡霊を見ることができます。

★また昔の人は、「親(祖父母)にベタベタ甘える子どもイコール、かわいい子イコール、いい
子」と考える傾向があります。そして独立心が旺盛で、親を親とも思わない子どもを、「鬼の子」
として嫌いました。今でも、そういう目で子どもを見る人は少なくありません。あなたの姑がそう
だとは言いませんが、つまりこうした問題は、子育ての根幹にかかわる問題なので、簡単には
なおらないということです。あなたの姑も、子ども(孫)の歓心を買うことにより、「いいおばあち
ゃん」でいたいのかもしれません。

そこでどうでしょうか。この私の答を、一度、姑さんに読んでもらっては? しかし子育てには、
その人の全人格が集約されていますから、ここにも書いたように、簡単にはなおりません。時
間をかけて、ゆっくりと説得するという姿勢が大切です。


Hiroshi Hayashi++++++++JAN 08++++++++++はやし浩司

2 嫁と舅・姑の違いって必ずあるし、それはしかたないことと割り切っています。でも、我慢し
て「ノー」と言えないのでは、ストレスもたまるいっぽう。同居するとますます増えそうなこのモヤ
モヤ。がまんにも限度があると思うから、それを越えてしまったときがこわい!

(I can't bear living together with my parents-in-law.)

★もう、同居している? それともしていない? 祖父母との同居問題は、最終的に、「別居
か、もしくは離婚か」というところまで覚悟できないなら、あきらめて、受け入れるしかありませ
ん。たしかに問題もありますが、メリットとデメリットを天秤(てんびん)にかけてみると、メリット
のほうが多いはず。私の調査でも、子どもの出産前から同居しているケースでは、ほぼ、一〇
〇%の母親が、「同居してよかった」と認めています。

★問題は途中同居(つまり子どもがある程度大きくなってからの同居)ですが、このばあいも、
祖父母との同居を前向きに生かして、あなたはあなたで、好きなことをすればよいのです。仕
事でも、趣味でも、スポーツでも。「おじいちゃんやおばあちゃんが、いっしょにいてくださるの
で、助かります」とか何とか言って、です。祖父母の甘やかしが理由で、子どもに影響が出るこ
ともありますが、全体からみれば、マイナーな問題です。子ども自身の自己意識が育ってくれ
ば、克服できる問題ですので、あまり深刻に考えないようにしてください。

★なお、「嫌われるおじいちゃん、おばあちゃん」について、私は以前、その理由を調査してみ
たことがあります。その結果わかったことは、理由の第一は、健康問題。つぎに「子どもの教育
に口を出す」でした。今、日本の子育ては、大きな過渡期にあります。(孫の教育に口を出す祖
父母の時代)から、(祖父母は祖父母で、自分の人生を生きる時代)へと、変化しつつありま
す。そこで今は今で、そのストレスをしっかりと実感しておき、今度は、あなたが祖父母になっ
たとき、(その時代は、あっという間にやってきますが……)、そういうストレスを、つぎの若い夫
婦に与えないようにします。


Hiroshi Hayashi++++++++JAN 08++++++++++はやし浩司

3 何かあると自分の子育て論で迫る母。「昔は8か月でオムツが取れた」とか「昔は○○だっ
たのに」など、自分の時代にことを持ち出して、いい加減なことばかり。時代は進んでいるの!
 今のやり方をもっと認めて!

(My mother always compare me with older people like my mother. It is her common way of 
saying that older time is better than now.)

★『若い人は、老人をアホだと思うが、老人は、若い人をアホだと思う』と言ったのは、アメリカ
の詩人のチャップマンです。「時代は進んでいる」と思うのは、若い人だけ(失礼!)。数十万年
もつづいた子育てが、一世代くらいの時間で変わるはずもないのです。いえ、私は、このこと
を、古い世代にも、若い世代にも言いたいのです。子育てに「今のやり方」も、「昔のやり方」も
ないのです。もしそう見えるなら、疑うべきは、あなた自身の視野の狭さです(失礼!)。

★もっともだからといって、あなたの姑の子育て観を容認しているのではありません。子離れど
ころか、孫離れさえできていない? いや、それ以上に、すでに姑とあなたの関係は、危険な
状態に入っているかもしれません。やはりイギリスの格言に、『相手は、あなたが相手を思うよ
うに、あなたを思う』というのがあります。これを心理学では、「好意の返報性」と呼んでいます。
つまりあなたが、姑を「昔風の子育てを押しつけて、いやな人」と思っているということは、まっ
たく反対の立場で、姑も、あなたのことを、「今風、今風って、何よ。いやな嫁」と思っているとい
うことです。

★実のところ子育てでまずいのは、個々の問題ではなく、こうしたギクシャクした人間関係で
す。つまりこうした不協和音が、子育て全体をゆがめることにもなりかねません。そこでどうでし
ょうか。こういうケースでは、姑を、「お母さんは、すばらしいですね。なるほど、そうですか!」と
もちあげてみるのです。

最初は、ウソでもかまいません。それをつづけていると、やがて姑も、「よくできた、いい嫁だ」と
なります。そしてそういう関係が、子育てのみならず、家庭そのものを明るくします。どうせ同居
しなければならないのなら、割り切って、そうします。こんな小さな地球の、こんな狭い日本の、
そのまたちっぽけな家庭の中で、いがみあっていても、し方ないでしょう!


+++++++++++++++++++++++++++++++++はやし浩司

●子育て観の違い

 子育てにかぎらず、ものの考え方や価値観のちがいは、あらゆる場所で、ごく日常的に起き
ます。ここにあげたもののほか、園や学校の先生との衝突やズレ、もっと大きくは、国の教育と
の衝突やズレなど。

 しかしこうした考え方や価値観のちがいを感じたときの鉄則は、それと戦うのではなく、それ
を乗り越えるということです。夫との対立、ママ友だちとの対立、さらには、祖父母との対立にし
ても、それと争っても意味はありません。「対立する」ということは、相手と同レベルであるという
ことを意味します。相手はまちがっていると思えば、相手も、あなたをまちがっていると思うも
の。そういう状態では、争えば争うほど、袋小路に入ってしまいます。では、どうするか?

 相手が納得するような、さらに高次元なものの考え方や価値観を、こちら側が追求します。そ
して結果として、相手のものの考え方や価値観を乗り越えます。相手が、それに気づいたと
き、対立は、ごく自然な形で、消滅します。たとえば……。

●山には登る

 遠くから見ると、低く見える山でも、登ってみると、意外と視野が広く見えるもの。子育ても、そ
の山登りに似ています。つまり高い山に登れば登るほど、それまでの自分がいかに小さな世
界で、右往左往していたかがわかります。

 そこでもし、相手がだれであるにせよ、その相手と子育ての見方、考え方で衝突したら、自分
の視野を高めることだけを考えます。相手の人が、つまらないと思えるなら、なおさらです。衝
突するということは、自分も相手と同じレベルだと認めるようなもの。しかしあなたが一歩、先に
出れば、相手が、小さく、とるに足りない相手とわかるはずです。たとえば私は、幼児や、暴走
族の若者たちに、「バカ!」と言われても、気にしません。もとから相手にしていないからです。
要するに、相手の子育て観を気にしないほどまでに、自分の子育て観を高めるということ。そ
の一つのヒントとして、「許して、忘れる」があります。

●子育ては、「許して、忘れる」の連続

 子どもへの愛情の深さは、どこまで子どもを許し、忘れるかで決まります。つまりどの度量の
広さこそが、親の愛の深さということになります。その「許して、忘れる」、英語では、「フォ・ギブ
&フォ・ゲッツ」と言います。「フォ・ギブ」という単語をよく見ると、「与える・ため」とも訳せます。
また「フォ・ゲッツ」は、「得る・ため」と訳せます。つまり「許して、忘れる」は、「子どもに愛を与
えるため、許し、子どもから愛を得るため、忘れる」ということになります。

 もちろんだからといって、子どもに好き勝手なことをさせろということではありません。ここでい
う「許して、忘れる」は、子どもにどんな問題があっても、また何か問題が起きても、子どもは、
ありのまま受け入れ、認め、そして許すということです。そういう視点で、もう一度、あなたの身
のまわりで起きている問題をながめてみてください。あらゆる問題が、ささいな問題に見えてく
るはずです。

●さらに自分を高めるために……

 子育てをしていて、道に迷ったら、つぎの四つの方向から、子どもをみます。まず未来をみ
る。あなたは子どもを育てているのではない。あなたは、子どもに子どもの育て方を教える。そ
れが子育てだ、とです。「あなたが親になったら、こういうふうに子ども(あなたからみれば孫)を
育てるのですよ。お母さんは、今、その見本を見せてあげるから、よく見ておくのですよ」と。そ
して同時に、「幸せな家庭というのは、こういうものですよ」「家族というのは、こういうふうに助
けあうのですよ」と。

 つぎに子育てをしながら、自分の過去をみます。もしあなたが、恵まれた環境で、何不自由な
く、両親の温かい愛に包まれて育てられたのなら、それでよし。そうでないなら(大半の人が、
そうですが……)、心のどこかがゆがんでいないかを冷静に判断します。ゆがんでいることが、
問題ではありません。そのゆがみに気づかないまま、同じ失敗を繰りかえすことが、問題で
す。しかしこの問題は、そういう過去があったということに気づくだけでも、そのほとんどが解決
したとみます。

 三つ目に、自分の子育てを「上」からみます。その視点は高ければ高いほど、よいということ
になります。まず近くの人の子育てをのぞいてもます。つぎに親戚や友人など。さらに世界の子
育てなど。子育てをしていて一番、こわいのは、「うちの子のことは、私が、一番よく知ってい
る」という過信と誤解。そして独断と偏見の世界に入ることです。子どもはたしかにあなたから
生まれますが、生まれたときから、別の人格をもった、一人の人間です。もっと言えば、世の中
にいる無数の人たちの一人、ということです。つまり子どものもつ可能性にせよ、人間性にせ
よ、あなたには、わかっている部分より、わかっていない部分のほうが、はるかに多いというこ
とです。そういう一歩退いた、謙虚な見方が、子どもを伸びやかな子どもにします。

 最後に、自分の心の中をのぞいてみます。ある母親は、自分の子ども(二歳男児)が、生死
の境をさまようような病気になったとき、「私の命は、どうなってもよい。私の命と交換してでもよ
いから、あの子の命を救ってほしい」と、願ったといいます。こうした「自分の命すらも、おしくな
い」という至上の愛は、まさに人は、子どもをもってはじめて知ります。子どもは、ただの子ども
ではない。あなたに、もっと大切なことを教えるために、今、あなたのそばにいる……。つまり
あなたが子どもを育てるのではない。子どもが、あなたを育てます。これから先、あなたは幾多
の山を越え、谷を越える。平凡は美徳ですが、平凡から何も生まれません。子育ては重労働で
す。ある心理学者は、「母親にとっての家庭は兵舎と同じ」というようなことを書いていますが、
楽な子育てというのはありません。しかしそういう苦労が、無数のドラマをつくり、あなたの人生
を、心豊かなものにします。立ちはだかる困難を恐れないこと。今、あなたのまわりで起きつつ
ある、さまざまな問題は、その第一歩ということになります。逃げるのではなく、勇気を出して、
そうした問題と取りくんでみてください。応援します。


●子どもの問題・・・子どもに関する問題 ●親子の問題・・・親子に関する問題
●家庭の問題・・・夫婦家族に関する問題 ●その他・・・その他の問題


情報・画像の出展:はやし浩司先生

※このページの文章・及び画像の著作権は「はやし浩司」様が保有しています。
当サイトでは「はやし浩司」様のご厚意により許可を得て掲載させていただいております。


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