「見栄、メンツ、世間体」 はやし浩司先生の育児・教育指導
見栄、メンツ、世間体……どれも同じようなものだが、この3つから解放されたら、子育てにまつわるほとんどの問題は解決する。
親はこの3つに毒されると、とんでもないこと(失礼!)をし始める。常識そのものが狂う。
まず見栄。
ある高校生(男子)が私のところにやってきて、こう言った。
「先生、法政大学と明治大学、どっちがカッコいいですかね」と。
そこで私が「どうしてそんなことを聞くのか?」と言うと、「結婚式での披露宴のこともありますから」と。まだ恋人もいないような高校生が、結婚式での見てくれを気にしていた。
つぎにメンツ。
このH市では、市内の進学校に進学できなかった子どもは、隣のS市の全寮制の学校に入るということが、どこか習わしになっている。(もちろんそうでない子どもも多いが……。)
もともと無理をして受験したような子どもが多い。
で、地元に残って、ランクの低い高校へ入るよりは、そのほうが格好がつくと親や子どもは考える。
3つ目に世間体。
日本人ほど、他人の目を気にしながら生きる民族は少ない。
長く続いた封建時代が、こういう民族性をつくったと考えられる。
まわりの人と同じことをしていれば安心、そうでなければ不安と。
今でも、「世間が許さない」「世間が笑う」「世間体が悪い」などという言葉を日常的に使う人はいくらでもいる。
それが子どもの世界に入ると、子どもの姿そのものまで見失うことになる。
たとえば自分の子どもが不登校児になったとき、子どもを地元の精神科医院に通わせるのは「恥ずかしいから」という理由で、隣町の精神科医院に通わせていた母親がいた。
あるいは近所をブラブラされると、やはり「恥ずかしいから」という理由で、不登校になった子どもを一日中マンションの一室に閉じ込めていた母親もいた。
しかしもうそろそろ日本人も、見栄、メンツ、世間体と決別してもよい時期にきているのではないだろうか。
そういうものを気にするということは、その人自身が小さな世界で生きていることを意味する。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー4
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。