「子をもって知る子育ての深さ」 はやし浩司先生の育児・教育指導
「家のしつけがなっていない」「親がだらしない」などと平気で口にする人は、自分で子育てをしたことがない人とみてよい。
自分で子育てをしてみると、この考えが消える。「クレヨンしんちゃん」の中に、こんなシーンがある。
向こうから二人の高校生が歩いてくる。
それを見た母親のみさえが、「何よ、あのかっこうは。親の顔を見てみたい」と。
するとその高校生たちが、しんのすけを見て、こう叫ぶ。
「何だ、こいつ。親の顔を見てみたい」※と。みさえがその方向を見ると、しんのすけがチンチン丸出しで歩いてくる……。
思うようにならないのが子育て。
もちろん成功する人もいるが、失敗する人のほうがはるかに多い。
しかし成功したからといって、それはその人の力というよりは、子ども自身の力によるところが大きい。
反対に、失敗したからといって、その人の責任ではない。その人はその人なりに、一生懸命しているのだ。
一生懸命しても、あるいは皮肉なことに一生懸命すればするほど、子どもだけがどんどんわき道に入ってしまう……。子育てというのは、もともとそういうもの。
そこでどうだろう、こう考えたら。
失敗を失敗と思うから失敗であって、子育てには失敗などない、と。
たとえばこんな教授がいた。
それまでは受験雑誌などにエッセイを書いていたし、彼の書いた「受験攻略法」(仮称)は、数10万部を超えるベストセラーになった。
が、彼の息子のうち、長男は京大に入ったが、二男は京都のある私立大学に入った。
それについてその教授は、「私は二男を、東大もしくは京大へ入れることができなかった。
教育に失敗した」と、「失敗」という言葉を使って、「受験攻略法」について書くのをやめてしまった。
「失敗」という言葉がそういうふうにも使われることもある。
自分の子育てにはもちろんのこと、他人の子育てにも謙虚であること。
この世界には、こんな鉄則がある。
「他人の子育てを笑うものは、いつか自分が笑われる」と。
たとえばAさんはいつも、その出身高校でその人を判断していた。
「あの親は結構、教育熱心でしたけど、息子さんはC高校ですってねエ」と。
しかしいざ自分の娘(中3)が受験となったときのこと。
娘にはその力がなかった。
だからAさんは、毎晩のように娘と、「勉強しなさい」「うるさい」の大乱闘を繰り返すことになった。
こうした例はあなたのまわりにも、一つや二つは必ずあるはずだ。
だから繰り返す。他人の子育てには謙虚であること。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー3
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。