「子どもを飾らない」 はやし浩司先生の育児・教育指導
「私はどこの中学でもいいのですが、息子がどうしてもA中学と言いますので、先生、息子の願いをかなえてあげてください」と。
あるいは「学校の先生はB中学でも合格できると言っているのですが、息子はどうしてもC中学のほうがいいと言って私の言うことを聞きません。しかたないので、C中学にしました」と。
さらにこんな例もある。
かなり情緒が不安定な女の子(小6)がいた。
心はいつも緊張状態にあって、ささいなことで突発的に泣き叫んだり、暴れたりした。
が、母親の悩みはそのことではなかった。
ある日私にこう言った。「ああいう子でしょ。中学の面接試験のときだけでも、落ち着いていてくれればいいのですが……」と。
子どもを飾る親は少なくない。
見栄やメンツ、世間体が親をして、子どもを飾らせる。
「近所の人に子どもの制服を見られると恥ずかしいから」という理由で、毎朝、駅まで子どもを送り迎えしていた親がいた。
あるいは高校の進学校別懇談会に、やはり「恥ずかしいから」という理由で、一度も出席しなかった親もいた。
不登校児になった子どもを、親戚の叔父に預けてしまった親もいた。
こうした親の気持ちはわからないわけではないが、しかしこうした卑屈な気持ちは、親子の間に大きなキレツを入れることになる。
どう入れるかは別のところで書くとして、「子どもは飾らない」。
ありのままを認めて、ありのままを受け入れる。
そして子どもは子どもで、ありのままの自分を、外の世界に向かって見せることができるようにする。
つまりありのままの「自分」に自信をもたせるようにする。
こうした姿勢が、子どもの中に「私は私」という意識を育てる。
また「私は私」と堂々と生きるところから、その人の価値が生まれる。
「飾る」ということは、他人の目を意識した生き方をするということ。
しかし他人の目の中で生きれば生きるほど、結局は「私」を犠牲にすることになる。が、これほどつまらない人生はない。
他人から見ても、これほど見苦しい生き方もない。
たとえば見栄やメンツにこだわればこだわるほど、その分、時間をムダにする。世間体を気にすればするほど、結局はその世間から笑われる。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー3
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。