「子どもは見るもの、聞くものではない」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子どもはうるさいのが当たり前。
ワーワーと自己主張する。ワーワーと驚いたり、親に反発したりする。
時には大声で歌を歌ったり、笑ったりする。
それが子どものふつうの姿と考えてよい。
そういう意味で、『子どもは見るものでは、聞くものではない』という。イギリスの格言である。
これに対して静かな子どもは、それだけで何らかの心の問題を疑ってみたほうがよい。
たとえば親の神経質な過干渉が日常的につづくと、子どもの心は内閉する。さらに症状が進むと、精神の発達そのものが阻害され、心が萎縮する。
今、幼稚園の年中児でも、皆がドッと笑うようなときでも、大声で笑えない子どもが、10人のうち、1人2人はいる。
ところで日本では、静かで、先生の言うことをハイハイと聞く子どもほど「いい子」と考える傾向が強い。
少なくとも2、30年前までは、そう考えられていた。
今でも、そういうふうに思っている先生や親は多い。しかしそれは世界の常識ではない。
たとえば日本では、学校の先生は、「わかったか?」「では、つぎ!」と授業を進める。
しかしアメリカやオーストラリアでは、「君はどう思う?」「それはいい考えだ」と言って授業を進める。
日本では、先生が教えたことをスラスラとできる子どもを優秀な生徒と考え、アメリカやオーストラリアでは、自分の考えをしっかりともち、それを発言できる子どもを、優秀な生徒と考える。
科目にしても、向こうには「ドラマ(演劇)」という科目があるくらいだ。
さらに日本では子どもを学校へ送り出すとき、「先生の話をしっかりと聞くのですよ」と言う。
しかしアメリカでは(特にユダヤ系の家庭では)、「わからないところがあったら、先生によく質問するのですよ」と言う、などなど。
日本で常識になっていることでも、外国ではそうでないということはいくらでもある。
ただし同じ騒々しいといっても、キャーキャーと奇声をあげて騒ぐというのは、別問題である。
以前、オーストラリアの幼稚園を訪問したことがあるが、日本の子どもたちとは比較にならないほど静かだったのには驚いた。
サワサワとした風の音すら聞こえていた。「子どもはうるさいもの」と言っても、その内容は国によってかなり違う。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー3
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。