「子どもは人の父」 はやし浩司先生の育児・教育指導
イギリスの詩人ワーズワース(1770〜1850)は、次のように歌っている。
空に虹を見るとき、私の心ははずむ。
私が子どものころも、そうだった。
人となった、今もそうだ。
願わくば、私は歳をとって、死ぬときもそうでありたい。
子どもは人の父。
自然の恵みを受けて、それぞれに日が
そうであることを、私は願う。
原詩は、「The Child is Father of the Man」となっている。
私はその「Man」の訳に苦しんだ。
ここでは、ほかの訳者と同じように、「人」と訳したが、どうもしっくりこない。
「おとな」、あるいは「人格者」と訳すこともできる。
つまりワーズワースがこの詩の中で言わんとしていることは、子ども時代がその人の原点であるということ。
いくらおとなになっても、その子ども時代の美しい心や純粋な心を忘れてはいけないということ。
もっと言えば、人はおとなになるにつれて、知識や経験はたしかに豊富になるが、ともすればそれと引き換えに、子ども時代に覚えた感動を踏みにじってしまう。
ワーズワースは、そうであってはいけない、と。
私はこの詩に出会ってからというもの、この詩をずっと子育て評論の座右の銘としている。
そしてそのつど、ふとどこかで袋小路に入りそうになったとき、この詩を思い出して、自分を取り戻すようにしている。
たしかに子どもは未熟で未経験だが、決して幼稚ではない。
自尊心もあれば、嫉妬心もある。
むしろ人はおとなになればなるほど、悪賢く、そして醜くなっていく。そのため失うものも多い。
「子ども的」であることは、何ら恥ずべきことではない。
子ども的であるということは、それ自体すばらしいことなのだ。
あなたも一度、空の虹を見ながら、童心に返って、「わーっ」と大声をあげて感動してみたらどうだろう。
遠慮することはない。「わーっ」とだ。
あなたも子どものころを純粋さを、心のどこかに感ずるはずだ。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー3
NO’49〜NO’72
NO’1〜NO’24 | NO’73〜NO’96 | NO’145〜NO’168 |
NO’25〜NO’48 | NO’97〜NO’120 | NO’169〜NO’192 |
NO’49〜NO’72 | NO’121〜NO’144 | NO’193〜NO’216 |
NO’217〜NO’240 | NO’241〜NO’264 | NO’265〜NO’282 |
NO’283〜NO’292 |
情報・画像の出展:はやし浩司先生
※このページの文章・及び画像の著作権は「はやし浩司」様が保有しています。
当サイトでは「はやし浩司」様のご厚意により許可を得て掲載させていただいております。
【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。