「子どもに与えるものは、100倍」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子どもの金銭感覚は、幼稚園の年長児から小学2年ぐらいにかけて完成する。
「ふえた」「減った」「トクをした」「損をした」など。
お金で物欲を満たす、その満たし方まで、この時期に覚えてしまう。
そういうわけでこの時期の金銭感覚が狂うと、あとがたいへん。
そこで、子どもに買い与えるものは、心の中で100倍するとよい。
たとえば100円のものは1万円。
1000円のものは10万円、と。
つまり子どもが100円のものから得る満足感は、おとなが1万円のものから得る満足感と同じということ。
1000円のものから得る満足感は、おとなが10万円のものから得る満足感と同じということ。
この時期に、1000円や1万円のものをホイホイと買い与えていると、やがて子どもが大きくなり、高校生や大学生になったとき、それこそ10万円のものや、1000万円のものを買い与えないと、満足しなくなる。
もしあなたにそれだけの財力があれば話は別だが、安易な気持ちで買い与えるようなことは、やめたほうがよい。
また「より高価なものを買ってあげればあげるほど、深い親の愛のあかし」と考えている人がいる。
戦後のあのひもじい時期を過ごした人ほど、この傾向が強い。
しかしこれはまったくの誤解。ではどうするか。
イギリスの格言に、『子どもに釣り竿を買ってあげるより、魚釣りに釣れていけ』というのがある。
子どもの心をつかみたかったら、子どもにものを買い与えるより、魚釣りに行けという意味だが、これは子育ての基本でもある。
多くの親は、「高価なものを買い与えてやったから、子どもは親に感謝しているはず」と考える。
しかし実際には、感謝などしていない。
「ありがとう」とは言うが、その場だけ。あるいはたいていのばあい、かえって逆効果。
子どもの場合、不自由やひもじさ、さらには思いどおりにならないことが、子どもの生活力を養う原動力となる。
また子どもの心をとらえるということは、もっと別のこと。そういうことも考えながら、子どもの金銭教育を考える。
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。