「教育カルトにご注意」 はやし浩司先生の育児・教育指導
以前、たまごっちというゲームがはやった。
そのときのこと。あの電子の生き物(?)が死んだ(?)だけで、おお泣きする子どもはいくらでもいた。一方、その少しあと、今度は、ミイラ化した死体を、「生きている」とがんばったカルト教団が現れた。
この二つの事実は、まったく正反対で、関連性がないように思う人がいるかもしれないが、その「質」は同じとみる。
つまり生きていない生き物(?)を死んだと思い込む回路と、死んだ人間を生きていると思い込む回路は、方向性こそ逆だが、その中身は同じ。
子どもも、そしておとなも、ふとしたきっかけで、こうした回路にハマりやすい。
実のところ、教育の世界にもカルトは存在する。
「S方式教育法」と言い出したら、あけてもくれても、「S方式」と言い出す。
「M方式」と言い出したら、あけてもくれても「M方式」と言い出す。
親や子どもではない。
教育者自身がそう言い出す。
そしてそれを盲信するあまり、ほかの教育法を徹底的に攻撃する……。次のような症状があれば、教育カルトを疑ってみる。
(1)「自分の教育法が絶対正しい」という反面、その返す刀で、「相手はまちがっている」という。
(2)絶対的な権威者をもちだし、その権威者を神か仏のようにあがめる。あがめる分だけ、「私」がどこかへ消える。「この教育法で学んだすばらしい子どもたちの演奏をお聞きください」と雑誌に書いていた人がいた。「私」というものがあれば、おこがましくて、ここまでは書けない。
(3) 狂信的な説明が多くなる。常識ハズレなことを言い出す。「どこかおかしい」と感じるような発言が多くなる。「この方式で学んだ子どもたちが、やがてゾロゾロと東大の赤門をくぐることになるでしょう」と書いている団体が、実際にある。
ひとつの教育法を盲信することは、その盲信する人にとっては、たいへん楽なことでもある。
「考える」ということには、それ自体苦痛がともなう。
そこで人は自分の思想を他人に預ける。
しかしこれはたいへん危険なことでもある。いつしかとんでもない世界にハマりながら、それにすら気づかなくなる。それこそミイラ化した死体を見ながら、「生きている」とがんばるようなこともするようになる。
子育てではいつも「常識」を基準にして考える。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。