「こわい三大主義」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子育てで避けたい主義に、スパルタ主義、完ぺき主義、それに極端主義がある。
スパルタ主義や完ぺき主義はともかくも、問題は極端主義。
子育てはどこか標準的、どこかいいかげん、どこかふつうという感じが大切。「どこか極端?」と感ずるような子育て法は、効果よりもその弊害を疑ってみたほうがよい。
ところでこの世界、つまり教育(子育て)評論の世界では、他人の子育て法には干渉しないという暗黙の了解がある。
自分の正しさを前向きに主張しても、他人のそれは批判しない。
しかし、だ。それでもおかしな教育法がある。
昔、Tヨットスクールという団体があった。
それもそのひとつだが、最近でも、不登校の子どもやそれをもつ親に向かって、「バカヤロー」とか、「おまえら!」とか叫んでなおす(?)という女性が現れた。
NHKテレビでも紹介されたというから驚きである(新聞の広告)。
私は彼女が書いた本を2冊ほど読んだが、とても読むに耐えない内容の本だった。
感情的というか、感情的すぎるほどの本だった。だいたいにおいて、不登校を「悪」と決めてかかる発想が、短絡的である。
いうなればこれもここでいう極端主義である。
彼女は「不登校を怒鳴ってなおす」と言っているようだが、これは一方で、子どもの不登校問題を地道に考え、指導してきた人たちへの冒涜(ぼうとく)でもある。
仮にそれでなおったかのように見えるとしても、さらに大きなキズを子どもの心に残すかも知れない。
このことはあのTヨットスクールですでに証明されたことでもある。
ときどき、しかも忘れたころ、こうした極端な教育法がこの世界をにぎわす。
不安のどん底にいる人にとっては、魅力的な教育法に見えるかもしれないが、こうした極端な教育法はまず疑ってみたほうがよい。あるいは近づかないほうがよい。
子育てというのは、あくまでも子どもという「人間」を見て判断する。
しかしそれは難しいことではない。もしそれがわからなければ、子どもを「あなた」と置き換えてみるとよい。
いつも「自分なら、それを望むだろうか」「自分なら、それができるだろうか」「自分なら、どうなるだろうか」と考えればよい。それでよい。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー2
NO’25〜NO48
幼児教育・育児指導コーナーNO’1(NO’1〜NO’24)はこちら
NO’1〜NO’24 | NO’73〜NO’96 | NO’145〜NO’168 |
NO’25〜NO’48 | NO’97〜NO’120 | NO’169〜NO’192 |
NO’49〜NO’72 | NO’121〜NO’144 | NO’193〜NO’216 |
NO’217〜NO’240 | NO’241〜NO’264 | NO’265〜NO’282 |
NO’283〜NO’292 |
情報・画像の出展:はやし浩司先生
※このページの文章・及び画像の著作権は「はやし浩司」様が保有しています。
当サイトでは「はやし浩司」様のご厚意により許可を得て掲載させていただいております。
【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。