心の風邪……いかにして「無」になるか

 

「心の風邪……いかにして「無」になるか」 はやし浩司先生の育児・教育指導

 はやし浩司先生 夢や期待がある間は、親も苦しむが、子どもも苦しむ。

とくに子どもが「心の風邪」をひいたときはそうで、もしそういう状態になったら、親は自分の心を「カラ」にする。またその「カラ」になったときから、子どもは立ちなおり始める。

親が「こんなはずはない」「まだ何とかなる」と思っている間は、子どもは心を開かない。
開かない分だけ、立ちなおりが遅れる。


 ある高校生(高2女子)はこう言った。
「何がつらいかといって、親のつらそうな顔を見るくらい、つらいものはない」と。
彼女は摂食障害と対人恐怖症がこじれて、高校に入学したときから、高校には通っていなかった。


こういうケースでも大切なことは、子どもの側からみて、親の存在を感じさせないほどまで、親が子どもの前で消えることである。

「あなたはあなたの人生だから、勝手にしなさい。そのかわり私は私の人生を勝手に生きるから、じゃましないでね」という親の姿勢が伝わったとき、子どもの心はゆるむ。
こうした心の風邪は、「以前のほうが症状が軽かった」という状態を繰りかえしながら、症状は悪化する。そして一度こういう状態になると、あとは何をしても裏目、裏目に出てくる。それを断ち切るためにも、親のほうが心を「カラ」にする。ポイントはいくつかある。


(1)  子どもがあなたの前で、心と体を休めるか

今、あなたの子どもは学校から帰ってきたようなとき、あなたの目の前で、心と体を休めているだろうか。
あるいは休めることができるだろうか。もしそうならそれでよし。

しかしそうでないなら、家庭のあり方をかなり反省したほうがよい。
子どもが心の風邪をひいたときもそうで、もしあなたの子どもがあなたの目の前で平気で、心と体を休めることができるようなら、もうすでに回復期に入ったとみてよい。


(2)  症状は一年単位でみる

心の風邪は外からみえないため、親はどうしても軽く考える傾向がある。
「わがまま」とか、「気のせい」とか考える人もいる。

しかし症状は一年単位でみる。月単位ではない。もちろん週単位でもない。
親にしてみれば、一週間でも長く感ずるかもしれないが、いつも「去年とくらべてどうだ」というような見方をする。

月単位で改善するなどということは、ありえない。
いわんや週単位で改善するなどということは、絶対にありえない。つまり月単位で症状が改善しても、また悪化しても、そんなことで一喜一憂しないこと


(3)  必ずトンネルから出る

子ども自身の回復力を信じること。
心の風邪は、脳の機能の問題だから、時間をかければ必ずなおる。

そしてここが重要だが、必ずいつか、「笑い話」になる。要はその途中でこじらせないこと。
軽い風邪でもこじらせれば、肺炎になる。

そんなわけで、「なおそう」と思うのではなく、「こじらせない」ことこそが、心の風邪に対するもっとも効果的な対処法ということになる。


依存性の二つの側面 親は子で目立つ
赤ちゃん言葉 臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
依存心と人格 親は外に大きく
心の風邪……いかにして「無」になるか 互いに別世界
自分を知る バカなフリをして、子どもを自立させる
NO’1〜NO’24 NO’73〜NO’96 NO’145〜NO’168
NO’25〜NO’48 NO’97〜NO’120 NO’169〜NO’192
NO’49〜NO’72 NO’121〜NO’144 NO’193〜NO’216
NO’217〜NO’240 NO’241〜NO’264 NO’265〜NO’282
NO’283〜NO’292


情報・画像の出展:はやし浩司先生

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【はやし浩司先生のプロフィール】

はやし浩司先生1947年岐阜県生まれ。

金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。

独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。

現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。

●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。

うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。

「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。

●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。

●現在は、インターネットを中心に活動中。

メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、

電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。

「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。

(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)

過去の代表的な著書

子育て格言ママ100賢1子育て格言ママ100賢子育て格言ママ100賢子育てはじめの一歩

子どもの心・100の育て方目で見る漢方診断クレヨンしんちゃん 野原家の子育て論子育てストレスが子どもをつぶす

ドラえもーん・野比家の子育て論 子育て最前線のあなたへ受験に克つ子育て法ポケモン・カルト―あなたの子どもがあぶない!

・・・などなど30冊余り出版されています。

はやし浩司先生のHP・ブログ

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きっと先生の優れた教育感、人間味溢れる魅力をお分かりいただけると思います。
はやし浩司の書籍 先生が執筆をした過去の原稿をダウンロードして読めます。

読者の相談ページや進学問題、パパママの子育て診断ページもあります。

最前線の子育て論byはやし浩司(メルマガ版) メルマガ版「最前線の子育て論byはやし浩司」は2007年10月、
60000誌の中で、TOP-ONEに評価され、2008年のメルマガオブザイヤーを受賞しています。

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最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe−Blog) 最前線の育児論のブログです。
子育てや教育について様々な視点・角度で執筆されています。

主に先生の哲学者的な内容を見ることができます。
しかし、先生は博識ですね〜。
お孫様のかわいい画像と、日記、教育論を掲載しています。

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