「大声で笑わせる」 はやし浩司先生の育児・教育指導
「笑う」ことにより、心は解放される。しかも大声で笑えば笑うほどよい。
「笑う」という行為には、不思議な力がある。
言いかえると、大声で笑える子どもに心のゆがんだ子どもはまずいない。
反対に、どこか心がつかめない子どもや、どこか心がゆがんだ子どものばあい、大声で笑わせることによって、それがなおることがある。
そのため私は教室では、子どもを笑わせることだけを考えて授業を進める。
50分1単位の授業だが、50分間、笑わせつづけることも珍しくない。
もしそれがウソだと思うなら、一度、私の教室へ見学に来てみたらよい。(それにもしここに書いていることがウソなら、今、私の教室にきている父母の信用を失うことになる。)
笑わせるには、もちろんコツがある。
たとえばバカなフリをするときでも、決して演技っぽくしてはいけない。
本気で演ずる。本気でドジをする。
子どもはこのドジには敏感に反応する。
たとえば粘土のボール4個と、4本のひごで4角形を作ってみせる。
そのとき、空中でそれを作ってみせると、そのたびに粘土のボールがポトリと下へ落ちてしまい、うまくできない。
そこであれこれ口をつかったりして、苦労してみせる。
そのとき私は真剣に四角形を作ろうとするが、うまくできない。(できないことはわかっている。)子どもたちは私が失敗するために、腹をかかえてゲラゲラと笑う。
「笑われる」ということは、「バカにされた」ということではない。
中に、教師というのは、子どもの前では毅(き)然としていなければならないと説く人もいる。
実は私の恩師のM先生(幼稚園元園長)がそうだった。
女性の先生だったが、いつも私にこう教えてくれた。
「子どもの前に立つときは、それなりの覚悟をして立ちなさい」と。
そのためM先生のばあいは、服装の乱れを絶対に許さなかった。先生が子どもたちの前で失敗するなどということも、M先生についてはありえなかった。M先生は、教師の威厳を何よりも大切にした。
それから30年。
私の教え方は、その恩師の教え方からすれば、まったく異端なものになってしまった。が、それがよいとか悪いとかいう前に、私は今の私の教え方が自分には合っている。
実のところ、私自身はそのほうが楽しいのだ。
つまり教えることで、私も楽しむ。言いかえると、先生が楽しまないで、どうして子どもが楽しむことができるのか。それに私はもともとそれほど威厳のある人間ではない。
不完全でボロボロで、そのうえ情緒も不安定。そんな私が偉ぶっても、しかたない。
私は、子どもたちの笑顔と笑い声が、何よりも好きなのだ!
●遠慮 | ●見方を変える |
●追えば追うほど、心を削る | ●子どものおねしょとストレス |
●遅れたら、「核」づくり | ●男らしさ、女らしさ |
●子どもの理性 | ●親子とは |
●教えずして教える | ●ユニバーサルスタジオ |
●親のうしろ姿 | ●大声で笑わせる |
●おどしは理性の敵 | ●子どもへの禁止命令 |
●未来を楽しみにさせる | ●依存心と自立心 |
●本当の問題 | ●あるがままを受け入れる |
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。