「カボチャの頭」 はやし浩司先生の育児・教育指導
親子を断絶させるものに、三つある。
価値観の違い、リズムの乱れ、それに相互不信。それはまたべつのとろで考えるとして、親子の断絶は、最初は小さなキレツで始まる。しかもたいてい親が気づかないところで始まる。
そこでテスト。
あなたの子どもが学校から帰ってきたら、どこでどう心を休めるか、観察してみてほしい。
そのときあなたのいる前で、あなたのことを気にしないで心を休めているようであれば、あなたと子ども関係は良好とみてよい。
しかしもしあなたの子どもが、好んであなたのいないところで心を休めるとか、あなたの姿を見たとたん、どこかへ逃げていくようであれば、あなたと子どもの関係はかなり悪化しているとみてよい。
今は小さなキレツかもしれないが、やがて断絶ということにもなりかねない。
ちなみに子ども(中学生)が、「心が休まる場所」としてあげたのは、
(1)風呂の中、
(2)トイレの中、それに
(3)フトンの中(学外研・九八年報告)だそうだ。
それはそれとして、子どもが小さいときはともかくも、子どもが大きくなったら、家庭は、「しつけの場」から、「いこいの場」、あるいは「いやしの場」とならなければならない。
子どもは学校で疲れた心を、その家庭でいやす。
よく子どもに何か問題が起きたりすると、「そら、学校が悪い」「そら、先生が悪い」と言う人がいる。
学校や先生に問題がないとは言わないが、しかし、もし子どもが家庭でじゅうぶん心を休めることができたら、それらの問題のほとんどは、その家庭の中で解決するはずである。そのためにも、つぎのことに注意する。
もし先のテストで、「好んであなたのいないところで心を休めるとか、あなたの姿を見たとたん、どこかへ逃げていく」というのであれば、子どもが心を休めている様子を見せたら、何も言わない、何も見ない、何も聞かない。
できればあなたのほうがその場から遠ざかる。あれこれ気をつかうのもやめる。仮にだらしない様子を見せたとして、それは無視する。「家庭」というのは、もともとそういうもの。そういう前提で、家庭のあり方を反省する。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。