「権威主義者」 はやし浩司先生の育児・教育指導
その人が権威主義的なものの考え方をする人かどうかは、電話のかけ方をみればわかる。
権威主義的なものの考え方をする人は、無意識のうちにも、人間の上下関係を心の中でつくる。それが電話の応対のし方に表れる。
目上の人や、地位、肩書きのある人には必要以上にペコペコし、そうでない人にはいばってみせる。私の伯父がそうで、相手によって電話のかけ方が、まるで別人のように変わるからおもしろい。
(政治家の中にも、そういう人がいる。選挙のときは、米つきバッタのようにペコペコし、当選し、大臣になったとたん、ふんぞり返って歩くなど。その歩き方が、まさに絵に描いたような偉ぶった歩き方なので、おもしろい。)
そのほかにたとえば、あなた自身の「印象」をさぐってみればわかる。
あなたが自分の印象の中で、どこか堂々としていて、立派と感ずる人は、権威主義的なものの考え方をする人とみてよい。
このタイプの人は、日ごろから世間的な見栄を大切にする。
あるいは外から見た自分に注意を払う。
そのため他人には、立派に見える。(「立派」という言い方そのものが、封建時代からの名残である。)
親が権威主義的であればあるほど、子どもは親の前では仮面をかぶるようになる。
そしてその分だけ、子どもの心は親から離れる。
仮にうまくいっている家庭があるとしても、それは子ども自身がきわめて従順か、あるいは子ども自身も権威主義的なものの考え方を受け入れてしまっているかのどちらかにすぎない。
たいてい親子関係はぎくしゃくしてくる。キレツから断絶へと進むことも多い。
……と決めてかかるいのは、危険な面もあるが、もうこれからは親が親の権威で子育てをする時代ではない。江戸時代や明治の昔ならともかくも、葵の紋章だけで、相手にひれふしたり、相手をひれ伏させるような時代ではない。またそういう時代であってはいけない。
私もいろいろな、その世界では第一線級の人たちに会ったが、そういう人ほど、腰が低くどこか頼りない。
相手がだれでも、様子が変わるということはない。
つまりそれだけ自分自身を知っている人ということになるのか。生きザマのひとつの参考にはなる。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー10
NO’217〜NO’240
●新居の関所 | ●一芸論 |
●便利な世界 | ●一芸は聖域 |
●案ずるより産むがやすし | ●フリ勉、ダラ勉、時間ツブシ |
●威圧で閉じる子どもの耳 | ●勉強が苦手な子ども |
●よい子論 | ●「今」の価値を忘れない |
●子どもの家出 | ●ええじゃないか |
●現場主義 | ●子どもの創造力 |
●子どもの意地 | ●習うより慣れる |
●子どもの自我 | ●子どもの嫉妬 |
●いじめられっ子は徳をつむ? | ●子どもの闘争心 |
●ホームスクール | ●権威主義者 |
●いたずらとジョーク | ●無限ループの世界 |
NO’1〜NO’24 | NO’73〜NO’96 | NO’145〜NO’168 |
NO’25〜NO’48 | NO’97〜NO’120 | NO’169〜NO’192 |
NO’49〜NO’72 | NO’121〜NO’144 | NO’193〜NO’216 |
NO’217〜NO’240 | NO’241〜NO’264 | NO’265〜NO’282 |
NO’283〜NO’292 |
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。