「あきらめは悟りの境地」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子育てをしていて、あきらめることを恐れてはいけない。
子育てはまさに、あきらめの連続。
またあきらめることにより、その先に道が開ける。もともと子育てというのはそういうもの。
一方、「そんなはずはない」「まだ何とかなる」とがんばればがんばるほど、子育ては袋小路に入る。そしてやがてにっちもさっちもいかなくなる。
要はどの段階で、親があきらめるかだが、その時期は早ければ早いほどよい。……と言っても、これは簡単なことではない。
どの親も、自分で失敗(失敗という言葉を使うのは適切でないかもしれないが)してみるまで、自分が失敗するとは思っていない。
「うちの子にかぎって」「私はだいじょうぶ」という思いの中で、行きつくところまで行く。
また行きつくところまで行かないと気がつかない。
要は子どもの限界をどこで知るかということ。
それがわかれば親も納得し、その段階であきらめる。
そこで一つの方法だが、子どもに何か問題が生じたら、「自分ならどうか」「自分ならできるか」「自分ならどうするか」という視点で考える。あるいは「自分が子どものときはどうだったか」と考えるのもよい。子どもの中に自分を置いて、その問題を考える。
たとえば子どもに向かって、「勉強しなさい」と言ったら、すかさず、「自分ならできるか」「自分ならできたか」と考える。それでもわからなければ、こういうふうに考えてみる。
もしあなたが妻として、つぎのように評価されたら、あなたはそれに耐えられるだろうか。
「あなたの料理のし方、76点。接客態度、54点。家計簿のつけ方、80点。主婦としての偏差値48点。あなたにふさわしい夫は、○○大学卒業程度の、収入○○万円程度の男」と。
またそういうあなたを見て、あなたの夫が、「もっと勉強しろ」「何だ、この点数は!」とあなたを叱ったら、あなたはそれに一体どう答えるだろうか。子どもが置かれた立場というのは、それに近い。
親というのは身勝手なものだ。子どもに向かって「本を読め」という親は多くても、自分で本を読んでいる親は少ない。
子どもに向かって「勉強しろ」という親は多くても、自分で勉強する親は少ない。
そういう身勝手さを感じたら、あきらめる。
そしてここが子育ての不思議なところだが、親があきらめたとたん、子どもに笑顔がもどる。
親子のきずながその時点からまた太くなり始める。もし今、あなたの子育てが袋小路に入っているなら、一度、勇気を出して、あきらめてみてほしい。それで道は開ける。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー9
NO’193〜NO’216
●自分を知る | ●汗はかかせる |
●教育と指導 | ●あせる親は結論も早い |
●いい学校から、いい家庭へ | ●遊びが子どもの仕事 |
●疑いをいだかない愛 | ●思考回路 |
●愛情は落差の問題 | ●構造的な問題 |
●愛想は悪くて当たり前 | ●知識と学力 |
●子どもへの虐待 | ●頭を良くする方法 |
●あきらめは悟りの境地 | ●読書のしつけ |
●悪筆、言ってなおらず | ●あと一歩でやめる |
●普通こそ最善 | ●個性は生きザマ |
●それ以上、何を望むか | ●アルバムをそばに置く |
●己こそ、己のよるべ | ●前向きの暗示を |
NO’1〜NO’24 | NO’73〜NO’96 | NO’145〜NO’168 |
NO’25〜NO’48 | NO’97〜NO’120 | NO’169〜NO’192 |
NO’49〜NO’72 | NO’121〜NO’144 | NO’193〜NO’216 |
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NO’283〜NO’292 |
情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。