「子どもに子どもの育て方を」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子どもに子どもの育て方、つまりあなたから見れば孫の育て方を教えるのが子育て。
「あなたがおとなになり親になったら、こういうふうに子どもを育てるのですよ」「こういうふうに子どもを叱るのですよ」と。
つまり子どもに子育ての見本を見せる。
見せるだけでは足りない。しっかりと体にしみこませておく。
10年ほど前だが、厚生省が発表した報告書に、こんなのがあった。
「子育ては本能ではなく、学習である」と。
つまり人間というのは(ほかの高度な動物もそうだが)、自分が親に育てられたという経験があってはじめて、自分が親になったとき子育てができる。
たとえば一般論として、人工飼育された動物は、自分では子育てができない。
人間はなおさらで、つまり子育てというのは、本能でできるのではなく、「学習」によってできるようになる。
が、それだけではない。
もしあなたがあなたの子どもに将来、心豊かで温かい家庭を築いてほしいと願っているなら(当然だが……)、今あなたはここで、心豊かで温かい家庭とはどういうものかを子どもに見せておかねばならない。
あるいはそういう環境で子どもを包んであげる。
さらに「父親とはこういうものです」「母親とはこういうものだ」と、その見本を見せておく。
そういう経験が体にしみこんでいて子どもははじめて、自分が親になったとき、自然な形で子育てができるようになる。
そこで問題はあなた自身はどうだったかということ。あなたは心豊かで温かい家庭で育てられただろうか。
もしそうならそれでよし。
しかしそうでないなら、一度あなたの子育てを見なおしてみたほうがよい。
あなたの子育てはどこかぎこちないはずである。
たとえば極端に甘い親、極端にきびしい親、あるいは家庭をかえりみない親というのは、たいてい不幸にして不幸な家庭に育った人とみてよい。
つまりしっかりとした「親像」が入っていない。
が、問題はそのことではなく、そのぎこちなさが、親子関係をゆがめ、さらにそのぎこちなさを次の世代に伝えてしまうこともある。
しかしあなた自身がその「過去」に気づくだけで、それを防ぐことができる。
まずいのはその「過去」に気づくことなく、それにいつまでも振り回されること。
そしてそのぎこちなさを次の世代に伝えてしまうことである。
NO’1〜NO’24 | NO’73〜NO’96 | NO’145〜NO’168 |
NO’25〜NO’48 | NO’97〜NO’120 | NO’169〜NO’192 |
NO’49〜NO’72 | NO’121〜NO’144 | NO’193〜NO’216 |
NO’217〜NO’240 | NO’241〜NO’264 | NO’265〜NO’282 |
NO’283〜NO’292 |
情報・画像の出展:はやし浩司先生
※このページの文章・及び画像の著作権は「はやし浩司」様が保有しています。
当サイトでは「はやし浩司」様のご厚意により許可を得て掲載させていただいております。
【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。