「いい学校から、いい家庭へ」 はやし浩司先生の育児・教育指導
「いい学校」を口にする親はいても、「いい家庭」を口にする親は少ない。
「いい学校」を誇る親はいても、「いい家庭」を誇る親は少ない。
日本人は伝統的に、仕事第一主義。学歴第一主義。もっと言えば出世第一主義。しかしその陰で犠牲にしているものも多い。
その一つが、「家庭」であり「家族」。こんな家族がいる。
その娘の一人が、やや重い精神病をわずらった。
しかし親は、それをすなおに受け入れた。そして家族が力を合わせてその娘を支えることにした。
娘は学校へは行かなかったが、母親は娘にあれこれ経験させることだけは忘れなかった。
その中の一つが、絵画。娘はその絵画をとおして、やがてろうけつ染に興味をもつようになった。で、年齢的には中学二年生のときに、市内で個展を開くまでになった。こういう家族をすばらしい家族という。
一方、こんな親は多い。
子どもの受験勉強で無理に無理を重ねて、親子関係そのものを破壊してしまうような親だ。
その日のノルマがやっていないと、その父親は、子どもを真夜中でもふとんの中から引きずり出してそれをさせていた。
私が「何もそこまで……」と言うと、その親はこう言った。
「いえ、私が多少嫌われてもし方ないことです。息子さえいい中学へ入ってくれれば。息子もいい学校へ入ってくれれば、私を許してくれるでしょう」と。
このタイプの親の頭の中には、「いい家族」はない。
脳のCPU(中央演算装置)そのものがズレているから、私のような意見そのものが理解できない。
それはちょうど映画『マトリックス』に出てくるような世界のようなもの。現実と仮想世界が入れ替わり、仮想世界に住みながら、そこが仮想世界だとすら気がつかない。本来大切にすべきものを粗末にし、本来大切でないものを大切だと思い込んでしまう。
少し前、アメリカ人の友人だが、私にこう言った。
「ヒロシ、一番大切なのは、友だちだよ。友だちの数こそが財産だよ」と。
彼のこの言葉を借りるなら、「一番大切なのは、家族だよ。家族のきずなこそ財産だよ」ということになる。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー9
NO’193〜NO’216
●自分を知る | ●汗はかかせる |
●教育と指導 | ●あせる親は結論も早い |
●いい学校から、いい家庭へ | ●遊びが子どもの仕事 |
●疑いをいだかない愛 | ●思考回路 |
●愛情は落差の問題 | ●構造的な問題 |
●愛想は悪くて当たり前 | ●知識と学力 |
●子どもへの虐待 | ●頭を良くする方法 |
●あきらめは悟りの境地 | ●読書のしつけ |
●悪筆、言ってなおらず | ●あと一歩でやめる |
●普通こそ最善 | ●個性は生きザマ |
●それ以上、何を望むか | ●アルバムをそばに置く |
●己こそ、己のよるべ | ●前向きの暗示を |
NO’1〜NO’24 | NO’73〜NO’96 | NO’145〜NO’168 |
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NO’217〜NO’240 | NO’241〜NO’264 | NO’265〜NO’282 |
NO’283〜NO’292 |
情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。