「心はぬいぐるみで知る」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子どもの心の中に母性(父性でもよいが)が育っているかどうかは、ぬいぐるみの人形を抱かせてみればわかる。
母性が育っている子どもは、ぬいぐるみの人形を見せると、さもいとおしいといった表情を示す。頬を寄せたり、やさしく抱きあげようとしたりする。
そうでない子どもは、ぬいぐるみを見ても反応しなかったり、中にはぬいぐるみを足でキックする子どももいる。
ぬいぐるみにやさしい反応を示す年長児は約80%、反応を示さない子どもは約20%(筆者調査)。
同じような調査だが、小学3年生で、男女を問わず、「ぬいぐるみが好き!」と答えた子どももやはり80%。
そのうち約半数は「大好き!」と答え、日常的にぬいぐるみをそばに置いて生活しているということだった(同、筆者調査)。このタイプの子どもは、親になっても、虐待パパや虐待ママにはならない。
言いかえると、この時期すでに、親としての「心」が決まる。
同じようなことだが、ふつう愛情豊かな家庭で育った子どもは、静かな落ちつきがある。
おだやかで、ものの考え方が常識的。どこかほっとするような温もりを感ずる。
それもぬいぐるみを抱かせてみればわかる。
両親の愛情をたっぷりと受けて育った子どもは、ぬいぐるみを見せただけで、うれしそうな顔をする。
「子育て」は本能ではない。
子どもは親に育てられたという経験があってはじめて、自分が親になったとき、子育てができる。
もしあなたが、「うちの子は、どうも心配だ」と思っているなら、ペットの世話をさせるのが一番よい。
しかしそれもままならないようなら、ぬいぐるみが効果的である。
男の子だからといって、ぬいぐるみで遊んではいけないという理由はない。
私も小学2、3年生のころだが、人形がほしくてたまらなかったときがある。
ただ当時は男女の性差に対する偏見がまだ根強く残っていて、おおっぴらにはそれを口に出して言うことはできなかった。
しかし伯母の一人に頼むと、伯母はこっそりと私に人形を作ってくれた。私はいつもその人形を抱いて寝ていた。
ただ子どもにぬいぐるみを与えるには、一つのコツがある。
おもちゃ屋から買ってきて、袋に入れたまま、ポイと子どもに渡すようなことはしてはいけない。
まず親がぬいぐるみをかわいがっている様子を見せる。そういう雰囲気の中に子どもを巻き込んでいくようにする。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー8
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。