「ボンヤリは心の掃除」 はやし浩司先生の育児・教育指導
日中、ときどきもの思いにふけってぼんやりすることがある。
これを英語では「デイ・ドリーム」という。日本語に訳すと、「白昼夢」となるが、その言葉から受ける印象ほどおおげさに考える必要はない。
むしろ最近の研究では、このデイ・ドリームは、心のバランスをとるためには必要なものとわかってきた。それだけではない。
すばらしい創造性や独創的なアイディアは、そのデイ・ドリームをしている間に生まれるとされる。
たとえばエジソンやニュートンは、「デイ・ドリーマー(夢見る人)」というニックネームがつけられていた。
幼児のばあい、ふとしたきっかけで、このデイ・ドリームの状態になる。
時間的には数分程度から、長くても5分程度だが、ぽかっと魂が抜けてしまったかのようになる。
時と場所に関係なく、運動場で体操をしているようなときにでも、そうなることがある。
車の中やソファの上だったりすると、そのまま眠ってしまうこともある。
そういうとき親は、「気がゆるんでいるからだ」とか、「学習に集中できないからだ」と考えるが、そのデイ・ドリームを無理に妨げると、子どもの情緒はかえって不安定になる。
私の印象では、子どもは(おとなもそうだが)、デイ・ドリームを見ることにより、心の緊張感をほぐすのではないかと思う。その証拠に、デイ・ドリームから戻った子どもは、実におだやかな表情を見せる。
もちろんデイ・ドリームと集中力、あるいはデイ・ドリームと昼寝グセや睡眠不足は区別しなければならない。同じぼんやりといっても、それが日常的につづくようであれば、今度は別の問題を疑ってみなければならない。
それはともかくも、そういった問題もなく、子どもがふとしたきっかけで、どこかぼんやりとするような様子を見せたら、できるだけそっとしておくのがよい。
(付記)私もときどき仕事の合間にぼんやりとすることがある。
半覚半眠の状態になるのだが、そういうとき電話がかかってきたりすると、それだけで心臓の鼓動が変化するのがわかる。
あるいは授業と授業の間の休み時間に、別の仕事が入ったりすると、そのあとの授業で強い疲れを感ずることがある。私のばあいも、ぼんやりとすることで、心を調整しているのだと思う。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー8
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。