「計算力は早数えで」 はやし浩司先生の育児・教育指導
計算力は、早数えで決まる。
たとえば子ども(幼児)の前で手をパンパンと叩いてみせてほしい。
早く数えることができる子どもは、5秒前後の間に、20回前後の音を数えることができる。
そうでない子どもは、「ヒトツ、フタツ、ミッツ……」と数えるため、どうしても遅くなる。
そこで子どもが1〜30前後まで数えられるようになったら、早数えの練習をするとよい。
最初は、「ヒトツ、フタツ、ミッツ……」でも、少し練習すると、「イチ、ニ、サン……」になり、さらに「イ、ニ、サ……」となる。
さらに練習すると、ものを「ピッ、ピッ、ピッ……」と、信号にかえて数えることができるようになる。
これを数の信号化という。
こうなると、5秒足らずの間に、20個くらいのものを、瞬時に数えることができるようになる。
そしてこの力が、やがて、計算力の基礎となる。
たとえば、「3+2」というとき、頭の中で、「ピッ、ピッ、ピッ、と、ピッ、ピッで、5」と計算するなど。
要するに計算力は、訓練でいくらでも早くなるということ。
言いかえると、もし「うちの子は計算が遅い」と感じたら、計算ドリルをさせるよりも先に、一度、早数えの練習をしてみるとよい。ただし一言。
計算力と算数の力は別物である。
よく誤解されるが、計算力があるからといって、算数の力があるということにはならない。
たとえば小学1年生でも、神業にように早く、難しい足し算や引き算をする子どもがいる。
親は「うちの子は頭がいい」と喜ぶが、(喜んで悪いというのではない)、それは少し待ってほしい。
計算力は訓練で伸びるが、算数の力を伸ばすのはそんな簡単なことではない。
子どもというのは、「取った、取られた」「ふえた、減った」「多い、少ない」「得をした、損をした」という日常的な経験を通して、算数の力を養う。またそういう刺激が、子どもをして、算数ができる子どもにする。
そういう日常的な経験も忘れないように!
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。