「成長を喜ぶ」 はやし浩司先生の育児・教育指導
あなたの子どもは、つぎの二つのうちのどちらだろうか。
たとえば何か新しいことができるようになったとき、
(1)うれしそうに、「見て、見て!」と、あなたのそばにやってくるだろうか。それとも
(2)新しいことができるようになっても、何も報告しないか、あるいはそれを隠すだろうか。
(1)のようであれば、よし。しかし(2)のようであれば、あなたと子どもの関係は、かなり険悪な関係にあるとみてよい。あるいはすでに断絶状態かもしれない。が、それだけではない。
こんな家庭があった。その家は男ばかりの四人の子どもがいたが、どの子どもも、屈託がなく、実に伸びやかであった。ふつうは下の子は「おさがり」をもらうのをいやがるものだが、その家ではそうではなかった。
母親が兄のズボンを下の子にはかせたりすると、下の子どもが、「見て、見て」とあたりを走り回るのである。
そこでその秘訣をさぐってみると、それは母親の言葉にあった。
母親はおさがりを下の子にはかせるとき、決まってこう言うのだ。「ほら、あんたもお兄ちゃんのがはけるようになったわね。よかったわね」と。
母親はそれを心底、喜んでみせていた。つまりこうした働きかけが、下の子をして、生き生きとさせていた。
子どもを伸ばすということは、子ども自身が、自らの力で前向きに伸びていく力を支えるということ。よく「子どもを伸ばす」という言葉を使う人がいるが、子どもはゴムでも、あめ細工でもない。
伸ばそうと思っても伸びるものではない。しかし子ども自身の力を使えば、それができる。
そして子どもをそういう方向にし向けることを、「伸ばす」という。
その一つの方法が、「成長を喜ぶ」ということになる。
子どもが何か新しいことができるようになるたびに、あなたのところへやってきて、「見て、見て」と言う。そしてそれを見たあなたは、心底喜んでみせる。こういうリズムが子どもを伸ばす。そうでなければそうでない。
ではあなたという親子はどうだろうか。
(1)のようだろうか、それとも(2)のようだろうか。もう一度、よく観察してみてほしい。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー6
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。