「寸劇指導法」 はやし浩司先生の育児・教育指導
具体性をともなわない指示は、子どもには意味がない。
よい例が「友だちと仲よくするのですよ」とか、「先生の話をよく聞くのですよ」とかなど。
こういうことを言っても、言う親の気休め程度の意味しかない。
こういうときは、たとえば「これを○○君にもっていってあげてね。○○君は喜ぶわ」とか、「今日、学校から帰ってきたら、終わりの会で先生が何と言ったか、あとでママに話してね」と言いかえる。「交通事故に気をつけるのですよ」というのもそうだ。
交通事故について話す前に、こんな例がある。
その子ども(年長男児)は何度言っても、下水溝の中に入って遊ぶのをやめなかった。母親が「汚いからダメ」と言っても、効果がなかった。そこでその母親は、家庭排水がどこをどう通って、その下水溝に流れるかを説明した。近所の家からはトイレの汚水も流れこんでいることを、順に歩きながらも見せた。
子どもは相当ショックを受けたようだったが、その日からその子どもは下水溝では遊ばなくなった。
交通事故については、一度、寸劇をしてみせるとよい。
私も授業の中で、ときどきこの寸劇をしてみせる。
ダンボールで車をつくり、交通事故のありさまを迫真の演技でしてみせるのである。……車がやってくる。子どもが角から飛び出す。
車が子どもをはね飛ばす。子どもが苦しみながら、あたりをころげまわる……と。
気の弱い子どもだと、「こわい」と泣き出すかもしれないが、子どもの命を守るためと考えて、決して手を抜いてはいけない。迫真の演技であればあるほど、よい。たいてい一回の演技で、子どもはこりてしまい、以後道路へは飛び出さなくなる。
もしあなたの子どもが、何度注意しても同じ失敗を繰り返すというのであれば、一度、この寸劇法を試してみるとよい。具体的であるがために、説得力もあり、子どももそれで納得する。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー6
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。