「祖父母との同居」 はやし浩司先生の育児・教育指導
祖父母との同居について、アンケート調査をしたことがある。その結果わかったことは、「好かれるおじいちゃん、おばあちゃん」の条件は、(1)健康であること、(2)やさしいこと、(3)経験が豊富であること、(4)控えめであることだった(1993年・浜松市内で約50人の同居世帯で調査)。
反対に同居する祖父母との間のトラブルで一番多いのが、子育て上のトラブル。母親の立場でいうと、一番苦情の多かったトラブルは、「子どもの教育のことで口を出す」だった。「甘やかしすぎて困る」というのが、それに続いた。
さらに「同居をどう思うか」という質問については、子どもが生まれる前から同居したばあいには、ほとんどの母親が、「同居はよかった」と答えているのに対して、途中から同居したばあいには、ほとんどの母親が、「同居はよくない」と答えていた。祖父母との同居を考えるなら、子どもが生まれる前からがよいということになる。
そこで祖父母との間にトラブルが起きたときだが、間に子どもがからむと、たいていは深刻な嫁姑戦争に発展する。母親もこと自分の子どものことになると、妥協しない。祖父母にしても、孫が生きがいになることが多い。こじれると、別居か、さもなくば離婚かというレベルまで話が進んでしまう。そこでこう考える。これは無数の相談に応じてきた私の結論のようなもの。
(1) 同居をつづけるつもりなら、祖父母とのトラブルを受け入れる。とくに子どもの教育のことは、思い切って祖父母に任す。甘やかしなど問題もあるが、しかし子育て全体からみると、マイナーな問題。メリット、デメリットを考えるなら、デメリットよりもメリットのほうが多いので、割り切ること。
(2) 子どもの教育は任せる分だけ祖父母に任せて、母親は母親で、前向きに好きなことをすればよい。そうした前向きの姿勢が子どもを別の面で伸ばすことになる。
(3) 祖父母の言いたそうなことを先取りして子どもにいい、祖父母には「助かります」と言いながら、うまく祖父母を誘導する。
(4) 以上の割り切りができなければ、別居を考える。
大切なことは、大前提として、同居を受け入れるか入れないかを、明確にすること。受け入れるなら、さっさとあきらめるべきことはあきらめること。この割り切りがまずいと、母親自身の精神生活にも悪い影響を与える。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー6
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。