「学歴信仰」 はやし浩司先生の育児・教育指導
「学歴信仰はもうない」という人もいる。が、身分による差別意識はまだ根強く残っている。どこにどう残っているかは、実はあなた自身が一番よく知っている。日本人は肩書きや地位のある人にはペコペコする反面、そうでない人は、ぞんざいにあつかう。
またこの日本、公的な保護を受ける人は徹底的に受け、そうでない人は受けない。そういう不公平を親たちは毎日肌で感じている。だから親はこう言う。「何だかんだといっても、結局は学歴ですよ」と。
が、学歴で生きる人は、結局はその学歴で苦しむことになる。Y氏(45歳)がそうだ。Y氏はことあるごとに、S高校の出身であることを自慢していた。会話の中に、それとなく出身校を織り込むというのが、彼の言い方だった。「今度、S高校の同窓会がありまして」とか、「S高校の仲間とゴルフをしましてね」とか。が、S氏の息子がいよいよ高校受験ということになった。が、息子にはそれだけの「力」がなかった。だから毎晩のように、S氏と息子は、「勉強しろ!」「うるさい!」の大乱闘を繰り返していた。
一方アメリカでは、入学後の学部変更は自由。大学の転籍すら自由。勉強したい学生は、より高度な勉強を求めて、大学間を自由に転籍している。しかもそれが今、国際間でもなされ始めている。彼らにしてみれば、最終的にどこで学位を認められるかは重要なことだが、そんなわけで「出身校」には、ほとんどこだわっていない。
大学教育のグローバル化の中で、やがて日本もそういう方向に向かうのだろうが(向かわざるをえないが)、少なくともこれからは学歴や、地位、それに肩書きをぶらさげて生きるような時代ではない。それに親が受験競争に狂奔すればするほど、子どもの心はあなたから離れる。
たとえば子どもが受験期を迎えるまでは、日本のばあい、親子関係がほかの国とくらべても、とくに悪いということはない。しかし子どもが受験期を迎えると、親子関係は急速に悪化する。なぜそうなのかというところに、日本の子育ての問題点が隠されている。一度あなたも、自分の心にメスを入れてみてはどうだろうか。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー6
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。