「♪おくふろさん」論

 

適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。


 ・愛情が第一を忘れない
 ・他の子どもと比較をしない
 ・完璧主義にならない
 ・結果を期待しすぎない
 ・ゆったりとした心を持つ 

子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。

「♪おくふろさん」論 はやし先生の子育て応援

 はやし浩司先生森進一が歌う『おふくろさん』は、よい歌だ。あの歌を聞きながら、涙を流す人も多い。しかし ……。日本人は、ちょうど野生の鳥でも手なずけるかのようにして、子どもを育てる。これは日本人独特の子育て法と言ってもよい。


あるアメリカの教育家はそれを評して、「日本の親たちは、子どもに依存心をもたせるのに、あ
まりにも無関心すぎる」と言った。そして結果として、日本では昔から、親にベタベタと甘える子どもを、かわいい子イコール、「よい子」とし、一方、独立心が旺盛な子どもを、「鬼っ子」として嫌う。

 こうした日本人の子育て観の根底にあるのが、親子の上下意識。「親が上で、子どもが下」と。
この上下意識は、もともと保護と依存の関係で成り立っている。親が子どもに対して保護意識、つまり親意識をもてばもつほど、子どもは親に依存するようになる。こんな子ども(年中男児)がいた。

生活力がまったくないというか、言葉の意味すら通じない子どもである。服の脱ぎ着はもちろんのこと、トイレで用を足しても、お尻をふくことすらできない。パンツをさげたまま、教室に戻ってきたりする。
あるいは給食の時間になっても、スプーンを自分の袋から取り出すこともできない。

できないというより、じっと待っているだけ。


多分、家でそうすれば、家族の誰かが助けてくれるのだろう。そこであれこれ指示をするのだが、それがどこかチグハグになってしまう。こぼしたミルクを服でふいたり、使ったタオルをそのままゴミ箱へ捨ててしまったりするなど。

 それがよいのか悪いのかという議論はさておき、アメリカ、とくにアングロサクソン系の家庭では、子どもが赤ん坊のうちから、親とは寝室を別にする。「親は親、子どもは子ども」という考え方が徹底している。
こんなことがあった。

一度、あるオランダ人の家庭に招待されたときのこと。そのとき母親は本を読んでいたのだが、五歳になる娘が、その母親に何かを話しかけてきた。母親はひととおり娘の話に耳を傾けたあと、しかしこう言った。
「私は今、本を読んでいるのよ。じゃましないでね」と。

 子育ての目標をどこに置くかによって育て方も違うが、「子どもをよき家庭人として自立させること」と考えるなら、依存心は、できるだけもたせないほうがよい。そこであなたの子どもはどうだろうか。
依存心の強い子どもは、特有の言い方をする。「何とかしてくれ言葉」というのが、それである。

たとえばお腹がすいたときも、「食べ物がほしい」とは言わない。
「お腹がすいたア〜(だから何とかしてくれ)」と言う。ほかに「のどがかわいたア〜(だから何とかしてくれ)」と言う。もう少し依存心が強くなると、こういう言い方をする。私「この問題をやりなおしなさい」子「ケシで消してからするのですか」私「そうだ」子「きれいに消すのですか」私「そうだ」子「全部消すのですか」私「自分で考えなさい」子「どこを消すのですか」と。実際私が、小学四年生の男児とした会話である。
こういう問答が、いつまでも続く。

 さて森進一の歌に戻る。よい年齢になったおとなが、空を見あげながら、「♪おふくろさんよ……」と泣くのは、世界の中でも日本人ぐらいなものではないか。よい歌だが、その背後には、日本人独特の子育て観が見え隠れする。一度、じっくりと歌ってみてほしい。

母親が育児ノイローゼになるとき 善玉依存心、悪玉依存心
母親がアイドリングするとき  短絡的な子育て法
保守的な人々 バーチャルリアリィティの世界(ショートストーリィ)
肩書き社会、日本 見えない過去
夫に不満? 子を思う、親心
男女平等 自然教育について
ワールドカップに思う 自然教育について(2)
教師は聖職者か? 自然教育について(3)
古い世代との対立 ゆがんだ自然観
スパルタ方式への疑問 日本の常識、世界の非常識
人生の後悔 日本の常識、世界の非常識(2)
薬物の使用は個人の自由? 「♪おくふろさん」論
NO’1〜NO’24 NO’121〜NO’144 NO’241〜NO’264
NO’25〜NO’48 NO’145〜NO’168 NO’265〜NO’288
NO’49〜NO’72 NO’169〜NO’192 NO’289〜NO’300
NO’73〜NO’96 NO’193〜NO’216
NO’97〜NO’120 NO’217〜NO’240


情報・画像の出展:はやし浩司先生

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【はやし浩司先生のプロフィール】

はやし浩司先生1947年岐阜県生まれ。

金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。

独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。

現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。

●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。

うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。

「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。

●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。

●現在は、インターネットを中心に活動中。

メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、

電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。

「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。

(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)

過去の代表的な著書

子育て格言ママ100賢1子育て格言ママ100賢子育て格言ママ100賢子育てはじめの一歩

子どもの心・100の育て方目で見る漢方診断クレヨンしんちゃん 野原家の子育て論子育てストレスが子どもをつぶす

ドラえもーん・野比家の子育て論 子育て最前線のあなたへ受験に克つ子育て法ポケモン・カルト―あなたの子どもがあぶない!

・・・などなど30冊余り出版されています。

はやし浩司先生のHP・ブログ

はやし浩司のホームページ はやし浩司先生のメインサイトです。
子育て・幼児教育など、先生が実践されてきた内容が凝縮されています。
きっと先生の優れた教育感、人間味溢れる魅力をお分かりいただけると思います。
はやし浩司の書籍 先生が執筆をした過去の原稿をダウンロードして読めます。

読者の相談ページや進学問題、パパママの子育て診断ページもあります。

最前線の子育て論byはやし浩司(メルマガ版) メルマガ版「最前線の子育て論byはやし浩司」は2007年10月、
60000誌の中で、TOP-ONEに評価され、2008年のメルマガオブザイヤーを受賞しています。

先生の素晴らしい教育・子育て論を見てみて下さい。

当サイトでも掲載させていただいている記事が盛りだくさんです。
最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe−Blog) 最前線の育児論のブログです。
子育てや教育について様々な視点・角度で執筆されています。

最前線の子育て論byはやし浩司 (ヤフーブログ) 最前線の子育て論(ヤフーブログ版)です。
教育に対して様々な情報を掲載しています。
主に先生の哲学者的な内容を見ることができます。
しかし、先生は博識ですね〜。
お孫様のかわいい画像と、日記、教育論を掲載しています。

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