適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
「親だから」という論理 はやし浩司先生の教育アドバイス
先日テレビを見ていたら、一人の経営者(55歳くらい)が、30歳前後の若者を叱責している場面があった。
30歳くらいの若者が、「親を好きになれない」と言ったことに対して、その経営者が、「親を好きでないというのは、何ということだ! お前は産んでもらったあと、だれに言葉を習った! (その恩を忘れるな!)」と。
それに対して、その若者は額から汗をタラタラと流すだけで、何も答えられなかった(02年5月)。
私はその経営者の、そういう言い方は卑怯だと思う。
強い立場のものが、一方的に弱い立場のものを、一見正論風の暴論をもってたたみかける。
もしこれが正論だとするなら、子どもは親を嫌ってはいけないのかということになる。
親子も、つきつめれば一対一の人間関係。昔の人は、「親子の縁は切れない」と言ったが、親子の縁でも切れるときには切れる。
切れないと思っているのは、親だけで、また親はその幻想の上に安住してしまい、子どもの心を見失うケースはいくらでもある。
仕事第一主義の夫が、妻に向かって、「お前はだれのおかげでメシを食っていかれるか、それがわかっているか」と言うのと同じ。
たしかにそうかもしれないが、夫がそれを口にしたら、おしまい。
親についていうなら、子どもを育て、子どもに言葉を教えるのは、親として当たり前のことではないか。
日本人ほど、「親意識」の強い民族は、そうはいない。
たとえば「親に向かって何だ」という言い方にしても、英語には、そういう言い方そのものがない。
仮に翻訳しても、まったく別のニュアンスになってしまう。
少なくとも英語国では、子どもといえども、生まれながらにして対等の人間としてみる。
それに子育てというのは、親から子への一方的なものではない。
親自身も、子育てをすることにより、育てられる。無数のドラマもそこから生まれる。
人生そのものがうるおい豊かなものになる。
私は今、3人の息子たちの子育てをほぼ終えつつあるが、私は「育ててやった」という意識はほとんどない。
息子たちに向かって、「いろいろ楽しい思い出をありがとう」と言うことはあっても、「育ててやった」と親の恩を押し売りするようなことは絶対にない。
そういう気持ちはどこにもないと言えばウソだが、しかしそれを口にしたら、おしまい。親として、おしまい。
私は子どもたちからの恩返しなど、はじめから期待していない。
少なくとも私は自分の息子たちには、意識したわけではないが、無条件で接してきた。
むしろこうして子育ても終わりに近づくと、できの悪い父親であったことを、わびたい気持ちのほうが強くなってくる。いわんや、「親孝行」とは? 自分の息子たちが私に孝行などしてくれなくても、私は一向に構わない。
「そんなヒマがあったら、前向きに生きろ」といつも、息子たちにはそう教えている。この私自身が、その重圧感で苦しんだからだ。
私はそんなわけで、先の経営者の意見には、生理的な嫌悪感を覚えた。
ぞっとするような嫌悪感だ。しばらく胸クソの悪さを消すのに苦労した。
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。