適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
親子のリズムを取り戻すために(1) はやし浩司先生の育児アドバイス
昔、オーストラリアの友人がいつもこう言っていた。親には3つの役目がある。
1つ目は親は子どもの前を歩く。子どものガイドとして。2つ目は子どものうしろを歩く。子どもの保護者(プロテクター)として。そして3つ目は、子どもの横を歩く。子どもの友として。
日本人は、子どもの前やうしろを歩くのは得意だが、横を歩くのが苦手。
その理由の一つが、日本ではおとなと子どもを分けて考える傾向が強い。
おとなはおとなだが、子どもを半人前の、未熟で、未経験な人間と位置づける。もともと対等ではないという前提で、子どもをみる。
たとえば先日もロープウェイに乗ったときのこと、背中合わせにすわった女性(60歳くらい)が、5歳くらいの孫に向かってこう話していた。「楽チイネ、楽チイネ、おばあチャンと、イッチョ、楽チイネ」と。
5歳といえば、人格の形成期に入る。
その時期に、こうまで子どもを子ども扱いしてよいものか。
子どもをかわいがるということは、子どもによい思いをさせることではない。同じように子どもを大切にするということは、子どもを子ども扱いすることではない。
子どもを大切にするということは、子どもを一人の人格者として尊敬することである。子どもの年齢には関係ない。子どもがたとえ赤ん坊でも、また成人していても、子どもを一人の人間として認める。子育ての基本はここにあり、すべての子育ては、ここを原点として始まる。
日本には親意識という言葉がある。
この親意識には、2つの意味がある。
1つは「親としての自覚」を意味する親意識。これは重要な親意識である。
もう1つは、「私は親だ」式に、子どもに向かって親の権威を押しつける親意識。
この親意識が強ければ強いほど、親は、子どもの横に立つことができなくなる。
というのも、もともと親意識の根底にあるのは、上下意識。男が上、女が下。夫が上、妻が下。
そして親が上、子が下と。
日本人は長い間の、極東の島国という特異な環境で、独特の上下意識を育てた。たとえば英語には、「先輩、後輩」にあたる単語すらない。
あえて言えば、ジュニア、シニアだが、それとて日本で使う意味とはまったく違う。
言うまでもなく、この日本ではたった1年でも先輩は先輩、後輩は後輩という考え方をし、そこに徹底した支配、従属関係を築く。
が、今、幸か不幸か、(幸なのだろうが……)、この権威主義が急速に崩れつつある。
その一例が、尾崎豊が歌った「卒業」である。
あの歌は、CDのジングル版だけでも200万枚(CBSソニー広報部)も売れたそうだ。「アルバム版、カセット版も含めると、300万枚以上」ということだそうだ。
あの歌の中で尾崎は、「しくまれた自由」からの「卒業」を訴えた。
私たち団塊の世代(戦後生まれ)にとっては、青春時代は、まさに反権力闘争一色だったが、尾崎の世代(今の父親、母親の世代)には、反世代闘争へとそれが変化していった。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。