適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
老いては子に従え はやし浩司先生の育児アドバイス
昔から「老いては子に従え」(「老いては則ち子に従う」(龍樹「大智度論」))という。
しかし本当にそうか? この格言を裏から読むと、「老いるまでは、子に従わなくてもよい」という意味になる。もしそうなら、これほどごう慢な考え方もない。
ある女性(70歳)は、息子(40歳)の通帳から無断で預金を引き出し、それを使ってしまった。
そのことが発覚すると、その女性は、「親が先祖を守るために、子どもの貯金を使って何が悪い」と居なおったという。
問題はそのあとだが、その女性の周囲の人たちの意見は、二つに分かれた。
「たとえ親でもまちがったことをしたら、子どもに謝るべきだ」という意見と、「親だから子どもに謝る必要はない」という意見である。
このケースで、「老いては子に従え」ということを声高に言う人ほど、後者の考え方をする。つまり「親には従え」と。
が、この「老いては子に従え」という考え方には、もう一つの問題が隠されている。
つまり依存性の問題である。「子に従う」というのは、まさに「依存性」の表れそのものといってよい。
「老いたら子どもにめんどうをみてもらわねばならないから、子どもには従え」という考え方が、その底流にある。
しかし本当にそれでよいのか?
老いても子どもに従う必要はない。
親は親で、それこそ死ぬまで前向きに生きればよい。
もちろん親ががんこになり、自分の考えを子どもに押しつけるのはよくないが、そんなことは親子に限らず、どんな世界でも常識ではないか。
この格言が生まれた背景には、「いつまでも親風(=親の権威)を吹かすのはよくない。
老いたら親風を吹かすのをやめろ」という意味がこめられている。
つまり親の権威主義が、その前提にある。
となると、もともとこの格言は、権威主義的なものの考え方が基本になっていることを示す。
言いかえると、権威主義的な親子関係を否定する家庭では、そもそもこの格言は必要ないということになる。
少しまわりくどい言い方になってしまったが、私たちはときとして安易に過去をひきずってしまうことがある。
たとえばこの格言にしても、今でも広く使われている。
しかし無意識であるにせよ、「老いては子に従え」と言いつつ、その一方で、親の権威主義を肯定し、さらにその背後で過去の封建主義的な体質を引きずってしまう。それがこわい。
そこでどうだろう。あえてこう言いなおしてみたら……。
「老いたら、親は自分の生きザマを確立し、それを子どもに手本として見せよう」と。
ちなみに小学6年生10人に、「親でもまちがったことをしたら、子どもに謝るべきか」と聞いたところ、全員が、「当然だ」と答えた。いくらあなたが権威主義者でも、もうこの流れを変えることはできない。
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。