自閉文化

 

適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。


 ・愛情が第一を忘れない
 ・他の子どもと比較をしない
 ・完璧主義にならない
 ・結果を期待しすぎない
 ・ゆったりとした心を持つ 

子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。

自閉文化  はやし浩司先生の育児応援

 はやし浩司先生以前、こまかい丸だけをつなげて、黙々と絵を描いている女の子(年中児)がいた。担任の先 生に、「あの子はどういう子ですか?」と聞くと、その先生は、「根気のあるいい子でねえ」と言った。しかしそういうのは「根気」とは言わない。「自閉」という。自閉症の初期によくみられる症状のひとつである。


 ところで石川県の金沢市には、いくつかの伝統工芸がある。蒔絵(まきえ)にはじまり、金銀細工、九谷焼など。全体の特徴としては、精緻(せいち)の一語に尽きる。しかし「精緻」と言えば聞こえはよいが、その実体は、「自閉文化」? 強権と圧制による恐怖政治の中で、民衆の心は限りなく自閉した。

NHKの大河ドラマなどを見ていると、前田の藩主たちは結構、ものわかりのよい人物に描かれているが、ああいうものに、だまされてはいけない。たとえば金沢市には、尾張町とか近江町とかいう地名が残っている。昔、それぞれの地方から、強制的に移住させられた人たちがつくった町である。つまり当時の人たちは、それくらい過酷な生活を強いられた。

 一方、アメリアのテキサス州へ行ってみるとよい。ホテルに泊まってみるとよい。見た目には結構、美しいものをつくるが、どれもこれも、実におおざっぱ。ホテルの家具にしても、裏から見ると、「これが家具?」と、自分の目を疑いたくなるほど、おおざっぱ。金沢の文化を、自閉文化というなら、テキサス州の文化は、開放文化ということになる。人間の心が外へ、外へと向かっている。

 ……だからといって、日本の文化を否定しているのではない。しかしそれを「すばらしい」と評価する前に、「どうしてそういう文化が生まれたのか」ということを疑ってみる必要はある。たとえば歌舞伎にしても、封建時代には、きわめて限定された世界で、きわめて限定された範囲の演劇しか許されなかった。演ずる人ですら、きわめて限定されていた。

今でも、家元制度というのだけが残り、それが伝統文化(?)として、代々と受け継がれている。私たちはそういう文化だけをみて、「すばらしい」と評価しがちだが、その陰で、どれだけ多くの民衆の、そしてその数に等しい創造的な文化が抑圧されたかを忘れてはならない。

 子どもの世界を見ていると、日本の文化そのものが見えてくることがある。私はあの女の子のことを思い出すたびに、そこに金沢の文化をダブらせてしまう。金沢で学生生活を送ったということもある。「はたして金沢の伝統工芸は、幸せな民衆が生み出した文化であったか」と。

むしろ私は、そこに行き場をなくした、民衆の「怒り」を感ずる……と言うのは、少し考えすぎかもしれないが、しかし少なくとも、外に向かった伸びやかさは、ない。あなたも今度金沢へ行ったら、そういう目で、あの工芸品を見てほしい。



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NO’25〜NO’48 NO’145〜NO’168 NO’265〜NO’288
NO’49〜NO’72 NO’169〜NO’192 NO’289〜NO’300
NO’73〜NO’96 NO’193〜NO’216
NO’97〜NO’120 NO’217〜NO’240


情報・画像の出展:はやし浩司先生

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【はやし浩司先生のプロフィール】

はやし浩司先生1947年岐阜県生まれ。

金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。

独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。

現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。

●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。

うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。

「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。

●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。

●現在は、インターネットを中心に活動中。

メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、

電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。

「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。

(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)

過去の代表的な著書

子育て格言ママ100賢1子育て格言ママ100賢子育て格言ママ100賢子育てはじめの一歩

子どもの心・100の育て方目で見る漢方診断クレヨンしんちゃん 野原家の子育て論子育てストレスが子どもをつぶす

ドラえもーん・野比家の子育て論 子育て最前線のあなたへ受験に克つ子育て法ポケモン・カルト―あなたの子どもがあぶない!

・・・などなど30冊余り出版されています。

はやし浩司先生のHP・ブログ

はやし浩司のホームページ はやし浩司先生のメインサイトです。
子育て・幼児教育など、先生が実践されてきた内容が凝縮されています。
きっと先生の優れた教育感、人間味溢れる魅力をお分かりいただけると思います。
はやし浩司の書籍 先生が執筆をした過去の原稿をダウンロードして読めます。

読者の相談ページや進学問題、パパママの子育て診断ページもあります。

最前線の子育て論byはやし浩司(メルマガ版) メルマガ版「最前線の子育て論byはやし浩司」は2007年10月、
60000誌の中で、TOP-ONEに評価され、2008年のメルマガオブザイヤーを受賞しています。

先生の素晴らしい教育・子育て論を見てみて下さい。

当サイトでも掲載させていただいている記事が盛りだくさんです。
最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe−Blog) 最前線の育児論のブログです。
子育てや教育について様々な視点・角度で執筆されています。

最前線の子育て論byはやし浩司 (ヤフーブログ) 最前線の子育て論(ヤフーブログ版)です。
教育に対して様々な情報を掲載しています。
主に先生の哲学者的な内容を見ることができます。
しかし、先生は博識ですね〜。
お孫様のかわいい画像と、日記、教育論を掲載しています。

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