適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
子育て、はじめの一歩について はやし浩司先生の育児教室
先日、あるところで講演をしたら、一人の父親からメールが届いた。
いわく、「先生(私のこと)は、親は子どもの友になれというが、親子にも上下関係は必要だと思う」と。
こうした質問や反論は、多い。
講演だと、どうしても時間的な制約があって、話のあちこちを端(はし)折ることが多い。
それでいつも誤解を招く。で、その人への説明……。
テレビ番組にも良質のものもあれば、そうでないのもある。
そういうのを一緒くたにして、「テレビは是か非か」と論じても意味がない。
同じように、「(上下意識のある)親意識は必要か否か」と論じても意味はない。
親意識にも、つまり親子の上下関係にも、いろいろなケースがある。
私はそれを、善玉親意識と、悪玉親意識に分けている。
善玉親意識というのは、いわば親が、親の責任としてもつ親意識をいう。
「親として、しっかりと子どもを育てよう」とか、そういうふうに、自分に向かう親意識と思えばよい。
一方、悪玉親意識というのは、子どもに向かって、「私は親だ!」「親に向かって、何だ!」と、親風を吹かすことをいう。
つまりその中身を分析することなく、全体として親意識を論ずることは危険なことでもある。
同じように「上下意識」も、その中身を分析することなく論じてはいけない。
当然、子どもを指導し、保護するうえにおいては、上下意識はあるだろうし、またそれがなければ、子どもを指導することも、保護することもできない。
しかし子どもの人格を認めるという点では、この上下意識は禁物である。あればじゃまになる。
親子もつきつめれば、一対一の人間関係で決まる。「親だから……」「子どもだから……」と、「だから」論で、たがいをしばるのは、ときとしてたがいの姿を見失う原因となる。日本人は世界
的にみても、上下意識が強い民族。親子の間にも、(あるいは夫婦の間ですら)、この上下意識をもちこんでしまう。そして結果として、それがたがいの間にキレツを入れ、さらにはたがいを断絶させる。
が、こうして疑問をもつことは、実は、子育ての「ドア」を開き、子育ての「階段」をのぼる、その「はじめの一歩」でもある。
冒頭の父親は、恐らく、「上下関係」というテーマについてそれまで考えたことがなかったのかもしれない。
しかし私の講演に疑問をもつことで、その一歩を踏み出した。
ここが重要なのである。もし疑問をもたなかったら、その上下意識についてすら、考えることはなかったかもしれない。
もっと言えば、親は、子育てをとおして、自ら賢くなる。
「上下意識とは何か」「親意識とは何か」「どうして日本人はその親意識が強いか」「親意識にはどんなものがあるか」などなど。
そういうことを考えながら、自ら賢くなる。ここが重要なのである。
子育ての奥は、本当に深い。私は自分の講演をとおして、これからもそれを訴えていきたい。
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。