適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
教育の実情 はやし浩司先生から子育てママへ
K県(静岡県ではない)に住む、I氏(私立幼稚園理事長)が、こんな話をしてくれた。
何でもI氏がある小学校の校庭の横に車をとめて、校庭の様子を見ていたときのこと。
チャイムの音ともに、校庭で体育の授業(小五?)が始まったという。
見ていると、チャイムの音が鳴り終わってから、教師と数人の生徒が、とび箱とマットを外へ運びだし始めた。
その間、一〇分前後。教師が生徒を並べて、とび箱のとび方を実演してみせたのは、さらにそのあと一〇分くらいしてから。
生徒たちはそれぞれが勝手に動き回り、とても教師の話を聞いているようでもなかったという。
で、指導(?)は、同じく一〇分ほどで終わり、そのあとしばらくすると、今度は片づけが始まった。で、チャイムが鳴るころには、運動場はきれいに片づいていた……。I氏はこう言った。「子どもたちがとび箱をとんだのは、正味一〇分もなかったのでは」と。
ここまで書いて終わると、その教師の指導ぶりを批判する人がいるかもしれない。
「何て、だらしない授業だ!」と。しかし実際のところ、こうした光景は、今、日本のどこでも見られる。
多かれ少なかれ、ごく標準的な「風景」と言ってもよい。
しかし教師だけを責めるわけにはいかない。こんな事実もある。
この私ですら、活発盛りの小学生を相手に授業をすると、ものの一時間でヘトヘトに疲れてしまう。
彼らがもつエネルギーは、一人ずつだけをみても、おとなの数倍はある。
そういう子どもを、三〇〜三五人も相手にして指導するというのは、まさに重労働。
いかに重労働であるかは、たった一人の子どもをもてあましているあなた自身が、一番よく知っているはずである。
が、そういう重労働を、学校の教師はそれこそ毎時間している。それも朝八時から、夕方六時まで。が、それで終わるわけではない。
生活指導、家庭教育指導、成績管理などなど。しかも上からの管理、また管理。
ある女性教師(小学校)はこう言った。
「毎日、携帯電話に入るメールの返事を書くだけでも、夕食後一時間はかかります」と。
また別の女性教師(小学校)は、「子どもが生きるの死ぬのという家庭問題をかかえて、授業どころではありません」と言った。
「授業中だけが、息を抜ける時間です」と言った男性教師(小学校)もいた。
要するに、日本の教育の問題は、日本自体がかかえる構造的な問題であるということ。
現象面だけをみて、それを問題にしても意味はないということ。その構造的な問題が基本にあって、ここにあげたK県でのような授業が蔓延(まんえん)化している。
言いかえると、その構造的な問題を解決しないかぎり、日本の教育はよくならなし、改革もない。さらに言えば、日本の未来に明日はない。
なぜならその明日をつくるのは、まさに今の子どもたちだからである。
NO’1〜NO’24 | NO’121〜NO’144 | NO’241〜NO’264 |
NO’25〜NO’48 | NO’145〜NO’168 | NO’265〜NO’288 |
NO’49〜NO’72 | NO’169〜NO’192 | NO’289〜NO’300 |
NO’73〜NO’96 | NO’193〜NO’216 | |
NO’97〜NO’120 | NO’217〜NO’240 |
情報・画像の出展:はやし浩司先生
※このページの文章・及び画像の著作権は「はやし浩司」様が保有しています。
当サイトでは「はやし浩司」様のご厚意により許可を得て掲載させていただいております。
【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。