適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
見たものは、見た(余談) はやし浩司先生から子育てママへ
学習内容の三割削減が始まった(二〇〇二年春)。
具体的には、たとえば小学六年生の算数では、今までは(1)分数の掛け算、割り算をしていたのが、分数の足し算、引き算になった。(2)円すいや角すいなどの立体の体積の計算をしていたのが、立方体や直方体の体積になった。
教える側の実感としても、ガクンと楽になった。
三割という数字だけをみると、六年掛ける〇・三で、一・八年、つまり約二年分の学習内容が削減されたことになる。
単純に計算すれば、今までの小学六年生は、小学四年生のレベルになったことになる。
削減のし方にもいろいろあるが、これはもう大削減というにふさわしい。
で、教える側もそうだが、学ぶ子どもたちも驚いた。
それぞれの学年の子どもたちが、「簡単になった」と喜んでいた。が、喜んでいたのは、四月、五月だけ。
六月に入ると、もう様子が変わってきた。
学習内容が簡単になったはずなのに、「簡単だ」と言う子どもが減り、前と同じように、「わからない」「できない」という子どもがふえ始めた。
つまり削減されたものの、今度はそのレベルで、またもとの状態に戻ってしまった。
私はこの現象に、改めて驚いた。で、私は、こんなことを考えた。
サングラスをかけると、かけたとたんというのは、サングラスの色に周囲が見える。
しかししばらくかけたままにしていると、やがてサングラスをかけていること自体を忘れる。と、同時に、周囲の色は、それなりにもとの色のように見えてくる。
仮に青いサングラスをかけていても、赤い花は赤く、ピンクの花はピンクに見えてくる。もちろん青い空も青い空に見えてくる。
生活もそうで、忙しい人も、そうでない人も、それぞれの生活をしばらくつづけていると、それなりにヒマに感じたり、忙しく感じたりする。
仕事量がへったとか、あるいは労働時間がへったからといって、楽になるとは限らない。
しばらくそういう状態がつづくと、新しい環境にそれなりに体もなれてしまう。子どもの世界も、同じ。
話を戻すが、「ゆとり教育」の名のもとに、今回の三割削減は実施された。
しかし本当にそれが「ゆとり」になったかどうかと問われれば、私は、なっていないと思う。
もう少し時間が経過しなければ結果ははっきりしないが、しかしこの六月の段階をみても、それは言える。
つまり今回の三割削減は、結局はその一方で、さらに根本的な問題を先送りしただけではないのか。
少なくとも肝心の子どもたちは、楽になったとは思っていない。
与えられた環境になれるにつれて、その環境の中からその「ゆとり」は消える。そしてやがて、もとの状態にもどる……。
が、ここで考えなければならないのは、こうした削減を繰り返すうちに、日本の子どもたちの学力はますます低下し、教育水準も低下するということ。
日本に追いつけ、日本を追い越せとがんばっている国にとっては、まことにつごうがよい三割削減だが、それは同時に日本が衰退することを意味する。日本よ、日本人よ、本当、それでよいのか。
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。