子どもの潔癖症(疑惑症) はやし浩司先生の教育アドバイス
子どもの手洗いグセについての相談が届いています。
掲載許可がいただけましたので、少し改変して、お届けします。
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初めて相談をさせていただきます。
よろしくお願いします。
幼稚園に通う長男のことです。
もともと、人見知りをしない子で、愛想も良くいつもニコニコと元気のよい子だったのですが、この8月頃ごろから急に、よく手を洗う様になり、特に幼稚園から帰ると、1時間くらいの間に5〜6回、多い時は10回くらい手を洗うようになりました。
本人に聞くと、手が汚いから・・とか、手が臭うから・・と言って洗っていました。
誰かに臭うと言われたのか聞くと、そうじゃないと言います。でも、元々気にしない子で、いつもこちらから、洗いなさいと言わないと洗わない子でしたのに、やたらと気にする様になりました。しかも、しょっちゅう、手の匂いを嗅いで確認しています。
朝も幼稚園に行くのも嫌がり、ぐずったり、メソメソとすぐ泣くようになりました。先生に聞くと、幼稚園でも同様のようです。
それ以来、なるべく長男が手を洗うときはついて行って、一緒に洗ってあげたり、匂いがないか確認をしたりするようにしました。
すると、手を異常に洗うことはなくなったのですが、今度は、手を全然洗いたがらなくなり、手が汚れないために、なるべく手を使わず足を使ったり、お菓子などは、犬食いをしたり、片手にウエットティッシュを持って、拭きながら食べたりするようになりました。
しかも、匂いは相変わらずしょっちゅう嗅いでいます。何か触ったり、物を食べたりした時も・・・。
メソメソするのも相変わらずで、ちょっと怒られたり、嫌な事があると、泣き出します。
一度泣くと、こちらから傍に行って、抱きしめたりするまでずーっと泣き続けます。それ以外の時は、愛想も今は以前の様によく、元気も良いです。先生のHPを見させていただいて、もしかして疑惑症というものではないかと、心配になり、またどのような対応をしてあげれば良いのか、教えて頂きたく相談させて頂きました。
幼稚園の先生にも、相談してみたのですが、今までウチの子の様な行動をとる子がいなかったとかで、先生も頭を悩ませているようでした。9月までは、幼稚園でも、もの凄く元気いっぱいでいつもニコニコしていたらしく、先生にもよく褒めて頂いたくらいなので、先生も驚いているようです。
ぜひ、良い対応がありましたら、教えて頂きたいと思います。宜しくお願いします。
(滋賀県M町、IKより)
【はやし浩司より、IKさんへ】
「長男」とありますから、下にお子さんがいらっしゃるのでしょうか。
ひとつのきっかけとして、下のお子さんが生まれたことが原因で、神経症になった可能性があります。
子どもの神経症による症状は、千差万別です。
定型がありません。
検索エンジンを使って、「はやし浩司 神経症」もしくは、「はやし浩司 手洗いグセ」を検索してみてください。
あわせて、「はやし浩司 赤ちゃん返り」も参考にしてみてください。
また様子からみると、幼稚園の指導、もしくは友人関係に何らかの問題があるようにも感じます。
先生が神経質であるとか、友だちとの間にトラブルがあるとか、など。
もう一つ気になるのは、「もともと、人見知りをしない子で、愛想も良くいつもニコニコと元気のよい子だったのですが……」という部分です。
子どもは人見知りするのが当たり前。
また見知らぬ人に対して、愛想が悪いのが当たり前。
そういう前提で考えてください。
愛情飢餓状態の中で子どもが育つと、一見、このように、人見知りしない、愛想のよい子どもになることがあります。
どこかで親の愛情に不安を感じていないか、一度、観察してみてください。
またその「根」は、深いと思ってください。
(注:「子どもの疑惑症」については、私のHPの「子育て・あいうえお(3)」に詳しく書いておきました。
こんにちは。
以前、疑惑症の事で、先生に相談させていただいた者です。
5歳の長男の事で相談をさせていただきました。
メールを何処に送ってよいのかわからず、、相談コーナーのこちらに送らせていただきました。
先生、ありがとうございました。
お陰様で、5歳の長男ですが、以前の元気が良く、活発な子に、戻りました。
先生がおっしゃっていましたように、スキンシップを濃厚にしたり、食事を気をつけたりしましたら、本当に2ヶ月ほどで、よくなりました。
幼稚園も楽しいらしく、先日ありました発表会では、元気いっぱい演技もしていました。
あれほど心配しました、手洗い癖も殆どなくなり、時々匂いを気にする事もありますが、こちらがほっておくと、すぐ気にならなくなるようですし、手を汚したくないからと、犬食いをすることもなくなりました。幼稚園でも同様のようで、以前の息子に戻ったと幼稚園の先生にも、言われています。
先日は、仲の良い友達をうちに連れてきたりもしていました。本当にありがとうございました。
メルマガもいつも読ませていただいています。
これからも、参考にさせていただきたいと思います。
情報・画像の出展:はやし浩司先生
※このページの文章・及び画像の著作権は「はやし浩司」様が保有しています。
当サイトでは「はやし浩司」様のご厚意により許可を得て掲載させていただいております。
【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。